LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信

商船三井/9月中間期、ドライバルク市況の追い風で純利益866億円

2007年10月31日/決算

(株)商船三井が10月30日に発表した9月中間期の連結業績は、世界的な海運市況の活況などが追い風となり、中間純利益が866億円(前年同期比81.6%増)で過去最高益を更新した。

連結業績は、売上高9402億円(23.8%増)、営業利益1360億円(86.5%増)、経常利益1436億円(83.1%増)。BRICs諸国など新興国の高成長を背景にドライバルクの運賃市況が高騰し、追い風となった。

部門別業績をみると、ドライバルク部門では中国による鉄鉱石輸入量が引き続き拡大する一方、調達産地の多様化により遠隔地からの買付けが増えたため航海距離がこれまで以上に伸び、豪州などでの滞船の影響と相まって、ドライバルク船市況が中間期を通じほぼ一本調子で上昇。加えて、鉄鋼原料、電力炭、木材チップなどの長期契約による安定収益も貢献した。

自動車船部門は、日本・極東出し航路での好調な荷動きのもと、新造船の順次投入により輸送台数を伸ばしたこと、また効率配船により三国間航路の損益が改善したことから、好調に推移した。

油送船・LNG船部門は、原油船(VLCC)市況がシングルハルや老齢船のスクラップが進まず船腹余剰感が解消しなかったことを背景に、低水準で推移。製品船(MR)市況は比較的底堅く推移したが、燃料高によるコスト増もあり、油送船部門全体では利益は前年同期を下回る結果となった。LNG船部門は、長期輸送契約による安定収益により業績を下支えした。

コンテナ船事業では、各航路とも荷動きが好調で、賃率も概ね改善。営業損益・経常損益とも前年同期の赤字から黒字転換。しかし船舶燃料油価格の上昇、ターミナル荷役費や内陸鉄道料金などの費用の増加が、引き続き損益を圧迫した。欧州航路では一定の運賃修復目標を達成したものの、北米航路は5月の運賃更改交渉が目標よりも低い水準で決着。

一方で、往復航貨物の効率的な組み合わせによるコンテナ回送費の低減などのコスト削減にも精力的に取り組み、コスト競争力の強化に取り組んだ。コンテナターミナル業や運送代理店業など周辺事業は各航路の活発な荷動きにより好調に推移した。

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース