商船三井は12月10日、新日本製鐵との長期輸送契約に投入する世界最大級の鉄鉱石専用船「BRASIL MARU」(約32万トン)が竣工したと発表した。
BRASIL MARUは、南米航路で歴史を刻んだ貨客船「初代ぶらじる丸(1939年建造)」「二代目ぶらじる丸(1954年建造)」の船名を引き継いだ三代目で、命名・引渡式終了後ブラジルに向け就航し、ブラジル移民100周年に当たる2008年からブラジル産鉄鉱石の日本向け輸送に従事する。
商船三井では、BRASIL MARUが竣工したことで日本船社初となる30万トン級の鉄鉱石専用船(VLOC)による輸送に本格的に進出。2009年8月に30万トン級の鉄鉱石専用船は5隻になる。新日鐵との長期連続航海輸送契約では、ブラジルから日本までの鉄鉱石輸送に従事し、年間約140万トンを運ぶ。