新日石、九石／経営統合の検討開始で合意、物流・サプライチェーンを一本化へ

新日本石油と九州石油は3月18日、企業基盤の確立と国内競争力の強化を図り、アジア・環太平洋地域での石油化学製品、石油製品の輸出拡大による事業の発展を目指すため、同日付で経営統合に向けた検討に入ることについて合意したと発表した。
この日交わした覚書では、新日石、九石が経営統合のための検討を行い、経営統合の具体的な方法、九石の株主に対して交付される対価の種類・数・額などは「今後協議のうえ決定する」とした。経営統合の期日は10月1日をめどとし、両社の役員、従業員で構成する統合準備委員会、専門委員会を設置する。
経営を統合することで、国内事業では原油調達・輸送、精製、物流のサプライチェーンで業務の一本化・効率化を図り、シナジーを発揮、競争力を強化する狙い。また、国内の販売分野では両社の販売子会社の合理化・効率化を推進するとともに、SSネットワークの最適化による競争力の強化を図る。
海外事業では、アジア・環太平洋地域への事業拡大を目的として、石油化学製品・石油製品の輸出に必要な両社のインフラを最大限活用し、機動的な輸出数量の拡大を目指す。石油化学分野では、統合によりパラキシレン生産能力が年間160万トンとなる。