旭硝子は4月15日、ことし末までに北九州工場での自動車ガラス事業を撤退すると発表した。
日本国内での自動車ガラス需要が2008年秋以降激減したことを受け、同社では、自動車ガラス事業の稼働率は5割程度まで落ち込んでいる。
国内自動車ガラス事業は、愛知工場(愛知県知多郡武豊町)、相模工場(神奈川県愛甲郡愛川町)に加え、北九州工場の3工場で生産を行ってきたが、国内外の需要減により、生産体制を最適化し競争力を強化する目的で、北九州工場での生産を中止することを決めた。
今後は日本国内2工場のほか、アジア生産拠点の相互補完体制で柔軟に対応する考えだ。
北九州工場で自動車ガラス事業に従事する従業員約170人については、他の事業所への転勤や早期優遇退職制度などを中心とした施策で対応する。北九州工場の他事業については、今後も継続していく。
北九州工場からの自動車ガラス事業の撤退に伴い、2009年12月期で特別損失が約50億円程度発生する見込み。連結業績予想に既に織り込んでいるため、現時点での業績予想の修正はない。