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近鉄エクスプレス/3月期の売上高10.9%減、当期利益62%減

2009年05月12日/決算

近鉄エクスプレスが5月12日に発表した2009年3月期決算によると、売上高は2603億3000万円(前年同期比10.9%減)、営業利益90億2500万円(35.0%減)、経常利益92億300万円(38.4%減)、当期利益34億7800万円(62.0%減)の減収減益となった。

エリア別の概況は、日本国内の航空輸出貨物は、期初に中・東欧向けの薄型テレビの部品・部材やアジア向けエレクトロニクス品などが堅調だったが、10月以降は仕向地・品目を問わず輸送需要が急減し、取扱重量で26.2%減となった。航空輸入貨物は、医療関連品、化粧品などの取扱が堅調だったが、期を通じて半導体関連品やデジタル家電品などは低調で、10月以降は輸出同様減少幅が拡大し、取扱件数は12.6%減。

海上貨物は大きな伸びは見られなかったが、輸出では設備輸送や各種機械、自動車部品などが順調に拡大し、取扱容積で18.3%増。輸入ではアパレル関連品や雑貨、自動車部品が増加し、取扱件数で1.1%増と微増となった。国内関係会社を含めた日本での売上高は1142億5100万円(10.1%減)。12月には、ロジスティクス販売の拡大を目的に、成田ターミナルの第3期拡張工事を2009年10月の完成を目指し着工した。

米州では航空輸出貨物が、エレクトロニクス品を中心に新規獲得や既存顧客の拡販が進んだことなどで、取扱重量で5.8%増となった。航空輸入貨物では、前期から継続しているアジア発北米向け取扱物量拡大施策による物量増加があったものの、取扱件数では2.2%減となった。

海上貨物は輸出容積で4.6%増、輸入件数で7.3%増。米州全体の売上高375億400万円(3.5%減)。なお、8月にはロジスティクス事業拡大のため、カナダ法人がハルトンヒルズ倉庫を開設している。

欧州・アフリカでは、航空輸出貨物が減速基調で推移したものの、期初より見られたプラント関連輸送の好調な出荷やエレクトロニクス品、航空機関連品の順調な荷動きなどで取扱重量は7.2%増と増加。

航空輸入貨物は、期前半までは中・東欧向け薄型テレビの部品・部材の荷動きが好調だったが、期後半からは大手既存顧客などの輸送需要が減少し、取扱件数は7.8%減。海上貨物は、輸出では前期のスポット貨物取扱の反動減で17.4%減となり、輸入件数では0.5%減となった。

欧州・アフリカ全体の売上高は243億1800万円(11.5%減)となった。10月には中・東欧地域では初めての現地法人となるチェコ法人を設立した。

東アジア・オセアニアでは、航空輸出貨物が期前半まで順調だったものの、その後エレクトロニクス関連品を中心に荷動きが減速。取扱重量は1.2%減となった。

航空輸入貨物は、生産・在庫調整の影響で主要取扱品目の電子部品・半導体関連品の輸送需要が減少し、取扱件数は4.9%減となった。海上貨物は、輸出容積で11.9%増、輸入件数で4.8%増となり、東アジア・オセアニア全体の売上高は711億9000万円(12.7%減)。

東南アジア・中近東向けは航空貨物で中堅顧客の開拓が進んだものの、輸出入とも大手既存顧客の取扱物量が減少し、輸出重量は15.8%減、輸入件数も5.1%減と減少した。

一方、海上貨物は輸出容積で14.5%増、輸入件数で6.3%増と増加。東南アジア・中近東全体の売上高は197億8600万円(21.9%減)と大幅に減少。昨年2月には、インド法人がインドで13拠点目となるコーチン営業所を開設した。

昨年10月には組織・人事・制度の各分野の改革プロジェクト「KWE Innovation Project(KIP)」を策定。この中に定めた事業最適化のためのリストラクチャリング(海外要員の増員、国内営業拠点の統廃合など)、海外事業のさらなる拡大(海外売上げ構成比を70%へ)、新規事業の立ち上げ(インターモダル事業などにおける新商品開発)の3点は、今後も長期的な視野で推進する。

来期は売上高2060億円(20.9%減)、営業利益65億円(28.0%減)、経常利益65億円(29.4%減)、当期利益38億円(9.2%増)と引き続き減収減益の見通し。

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