日本貨物鉄道が8月10日に発表した7月の輸送動向によると、コンテナ貨物の輸送実績は168万5000トンと前年同月比17.4%減、車扱いは77万9000トンで10.1%減となった。
7月は下旬に各線区で大雨による輸送障害が頻発。7月全体では高速貨205本が運休した。荷動きでは、需要低迷に伴う生産調整が継続し、輸送障害の影響も強く受け月間を通して低調に推移した。
コンテナ貨物の動向は、自動車部品、紙・パルプ、農産品・青果物など全品目で前年実績を下回り、特に自動車部品、紙・パルプは需要の低迷に伴う生産調整の継続などで大幅に減少した。
農産品・青果物は天候不順の影響による野菜類などの生育不良と、飼料用政府米の販売低迷で減少した。食料工業品は清涼飲料水が全国的な天候不順のため、低調に推移した。車扱貨物は、石油、セメント・石灰石など、こちらも全品目が前年を下回った。
揮発油が前年の価格高騰を受けた需要の落ち込みの反動で上回ったものの、灯油、重油、軽油は生産活動の低迷、一部の価格変動を見越した買い控えの影響で、全体では前年を大きく下回った。セメント・石灰石は大雨による輸送障害の影響で減少した。