三菱総合研究所が8月18日発表した「2009・2010年度の内外景気見通し」によると、2010年度の輸出の対前年伸び率は6.3%増で、輸入は3.8%増と予測している。
輸出は、海外の景気が徐々に回復するというシナリオを想定。足元では、中国向け輸出が回復基調にあり、4-6月期でも中国向けはプラスに推移している。一方、欧米向けの輸出は下げ止まりの状態で、年末にかけて底入れし、来年にかけて回復基調に乗ると同研究所は見ている。中国向け依存から、世界経済の柱である米国向けの輸出が増加していく見通しだ。
輸入は、国内の景気に依存する要素が強い一方、輸出が増大すれば、国内の民間需要も増大し、輸入は増大するサイクルがある。ただ、国内需要の伸び率は力強くないため、輸出の伸び率が輸入の伸び率を上回る見通し。
同研究所が予測する2010年度の為替レートは、1ドル=96.8円。1ユーロ=129.2円となっている。