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JILS/2008年度の物流機器売上高は13%減の3896億円

2009年09月07日/調査・統計

日本ロジスティクスシステム協会は9月4日、2008年度の物流システム機器生産出荷統計をまとめ発表した。それによると、2008年度の物流システム機器の総売上高は前年度比13.1%減、3896億700万円だった。

この減少幅は、バブル崩壊の影響が大きかった1993年度の19.7%減、1999年度の19.5%減に続く3番目に大きな減少幅となった。売上減数も19.8%減の5万9857件と大きく減少。この背景には昨年度の景況悪化で企業が設備投資を手控える傾向が強まったことがあると見られるが、実際にはそれまでの好況期の受注残が比較的潤沢にあったため、急激な落ち込みはある程度緩和されたと見られている。

機種別の動向では、自動倉庫が2007年度の減少傾向が続き、販売額は10.1%減の1018億5100万円。台車系では、2007年度までの伸びが減少となり、基数は30.2%減の4464台、販売額も609億600万円とそれぞれ下落。販売件数も13.9%減の870件となった。

コンベア系は2年連続で減少し、販売額は851億1300万円と1000億円割れとなった。ケース搬送用コンベアの減少が目立ち、販売額は19.3%減の345億4700万円。販売件数も16.4%減の6906件となっている。

回転棚・移動棚は2003年度の上昇傾向から2008年度は減少となり、販売額は12.0%減の132億4100万円。棚は7.1%減の298億9700万円と減少しているが、他の機種よりは減少幅が小さく、販売件数も2.5%減の3万1344件と小幅な減少にとどまった。パレタイザ・デパレタイザは唯一販売額が増加し、2.2%増の123億4100万円となった。販売件数は4.0%増の864台。垂直搬送機は、22.4%減の100億1100万円と大きく減少し、2007年度の堅調な推移から減少に転じた。

コンピュータは、12.4%減り313億6500万円。ソフトは17.0%減の183億6800万円、と全体の減少幅のほぼすべてを占めており、機器全体の出荷も減少していることから、制御関係のソフト出荷額も減少したと見られている。

海外向けの動向は、販売額が8.5%増の1079億1800万円に増加した。内訳では自動倉庫が39.5%、台車系が28.9%、コンベア系が18.5%とこの3機種で86.9%を占める。自動倉庫・台車の海外向け販売額は過半数がクリーンルーム向けで、クリーンルーム向けの販売が海外向け総販売額に対し70.2%を占めた形となった。

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