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日通総研/国内向け出荷量、広範囲な業種で荷動き停滞

2012年04月24日/調査・統計

日通総合研究所は4月24日、企業物流の最新動向を把握することを目的とした企業物流短期動向調査を発表した。

国内向け出荷量の動向では、2012年1~3月実績(見込み)の業種別「荷動き指数」は、全15業種中プラスが6業種で、9業種がマイナスとなった。

2012年4~6月見通しでは、9業種で「荷動き指数」が上昇する一方、6業種で下降するなど、業種により跛行性がみられる。プラスの業種は 6 業種にとどまり、依然として広範囲の業種で荷動きの停滞がみられる。

輸送機関利用の動向では、2012年1~3月実績(見込み)の輸送機関別「利用動向指数」は、すべての輸送機関においてマイナスとなった。前期(2011年10~12月)実績との比較では、国内航空で7ポイント上昇する以外に大きな動きはみられない。

2012年4~6月見通しでは、宅配便、鉄道コンテナで「利用動向指数」が改善する一方、残りの4輸送機関では低下が見込まれる。この結果、いずれの輸送機関においても、利用回復に向けての足取りは引き続き重いものとみられる。

輸出入貨物量の動向では、2012年1~3月実績(見込み)の「荷動き指数」は、すべての輸送機関において引き続きマイナスの推移となったが、前期(2011年10~12月)実績よりは改善がみられた。

2012年4~6月見通しについては、外貿コンテナの輸出・輸入において「荷動き指数」の上昇がみられ、輸入ではプラスに転じる見込みである。一方、国際航空では輸出・輸入とも小幅ながら下降する見通しで、荷動きの減退傾向が続くとみられる。

在庫量と営業倉庫利用の動向では、2012年1~3 月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫保管量は、営業倉庫保管量では「動向指数」がプラスを維持する一方、原材料在庫、製品在庫ではマイナスとなった。

前期(2011年10~12月)実績と比較すると、営業倉庫保管量では若干上昇したが、原材料在庫、製品在庫では低下した。2012 年 4~6 月見通しについては、いずれの「動向指数」も悪化し、すべてマイナスに落ち込む。このため、再び在庫圧縮および営業倉庫保管量削減の方向に進む見通しである。

運賃・料金の動向では、2012年1~3月実績(見込み)の「動向指数」は、内航海運(+4)以外の機関ではゼロ水準±2の範囲内に収まり、概ね現状維持の傾向が強い。

前期(2011年10~12月)実績との比較では、「動向指数」は小幅の変化で推移した。2012年 4~6月見通しについては、内航コンテナでは+5 と運賃はやや上昇方向に動くが、その他の機関では「動向指数」は引き続きゼロ水準±2 の範囲内にとどまり、総じて運賃・料金水準の大幅な変動は見込めない。

物流コスト割合の動向では、2012年1~3月実績(見込み)の「動向指数」は、全15業種中11業種がプラスで、業種全体では+5と、前期(2011 年10~12月)実績からは3ポイント低下した。

2012年4~6 月見通しでは、プラスの業種が9業種に減少し、業種全体の「動向指数」は3ポイント低下して+2となろう。この結果、物流コスト割の増勢は弱まるものとみられる。

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