SAP AG(SAP)と米国SAS Institute(SAS)は10月22日、高度なインメモリ・データ分析機能をさまざまな業界の企業に提供するための戦略的な提携を発表した。
SAPとSASはSAP HANAプラットフォームとSASのアナリティクスを活用した、テクノロジーと製品ロードマップの共同構築に向け密接に協力する。
インメモリのSAP HANAプラットフォームにSASのアプリケーションを組み込み、業界で実績のあるSASのアドバンスド・アナリティクス・アルゴリズムをSAP HANA上で実行することにより、意思決定に携わる人々は、SASとSAP HANAの統合環境で、リアルタイムのデータ分析がもたらす価値を享受できるようになる。
SASとSAPの提携により、統合されたプラットフォームを活用することで、データの移動、重複、あるいは調整などの作業を削減できる。またインメモリ上での超並列分散処理が可能になり、従来は不可能だった新たなビッグデータ・ソリューションが提供できる。
このインメモリ機能は、モデル開発、反復処理、および展開を促進し、データ・サイエンティストの生産性を高めることを主眼として設計。また、このビジネス・アプリケーションとアドバンスド・アナリティクスの単一環境によって、IT環境が大幅に簡素化され、コスト削減とリアルタイムのパフォーマンスの実現を促進する。
SASとSAPはSAP HANA上でのSASアプリケーションの実行を検証するため、特定の両社共通のお客様を対象として共同販売のパイロットプログラムを実施する予定。
このプログラムは2014年を通じ、特に金融、通信、小売、消費財、製造などの業界に向け、両社共同のテクノロジーを構築したうえでその優先順位を決定することを目指す。
開発されるアプリケーションは、高い付加価値をもたらすようデザインされたインメモリ・プラットフォームと、その上で実行されるアドバンスド・アナリティクスのどちらも必要とする業務分野に向けたものとなる予定。
具体的には、カスタマー・インテリジェンス、リスク管理、アセット管理、およびマネーロンダリング防止をはじめとするさまざまな業務が挙げられる。
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