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NICT、富士ロジテック/UWB測位システム、物流倉庫作業を大幅効率化

2015年08月11日/物流施設

情報通信研究機構(NICT)と富士ロジテックは8月10日、UWB(超広帯域無線: Ultra Wide Band)測位システムの物流倉庫での実証実験を共同で実施したと発表した。

<物流倉庫に設置した固定機>
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<ピッキングカートとその上に取り付けた移動機>
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NICTが開発した高精度のUWB屋内測位システムを富士ロジテックの物流倉庫に配置し、庫内の全16台の作業ピッキングカートの動線可視化に成功した。

動線とカートデータを基にピッキング経路を最適化することで、商品の平均ピッキング歩行時間が従前より50%削減でき、商品1個当たりのピッキング時間も従来の平均8.5秒から6.5秒へと2秒短縮した。

動線データに表れたピッキング通路での混雑等の状況を解明し、商品棚配置の最適化検討にも貢献した。

実証実験で用いた高精度UWB屋内測位システムは、物流倉庫で作業するフォークリフトなどの動線取得にも利用できる見込みで、物流分野での大幅な作業効率改善に寄与することが期待される。

作業員が押して歩くピッキングカートを対象に全台数全稼働時間の動線を取得したが、物流倉庫によっては複数台のフォークリフトが走り回って作業するケースもある。

フォークリフトの移動速度は手押しのピッキングカートより速度が速いので、今後、そのような環境でのUWB測位システムの有用性についても実証実験を行う予定。

将来的に、UWB移動機と商品搭載パレットをリンク付け、商品の在庫管理等への活用にも期待できるという。

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