大日本印刷(DNP)とフェニックスソリューションは1月5日、共同で金属製品に取り付けても安定して読み取りできるICタグを開発したと発表した。
防水性があり、紫外線に強い材質のパッケージで保護されているため、屋外での利用にも適している。販売受付開始は2月1日を予定している。
「金属対応ICタグ」として製品化されているICタグの多くは、タグを正面から読み取ることはできたが、金属の背面に貼り付けた場合やタグが複数重なった場合には読み取れないなどの課題があった。
新開発したICタグは、貼り付けた金属をアンテナの一部として活用し、金属から生じる電波を通じて非接触通信できる。
広い指向性を有するため、金属の背面に貼り付ける、もしくは、複数の金属に挟まれていても、通信が可能となる。
例えば、道路のマンホールの蓋の裏面に本製品を貼り付ければ、蓋を開けずに路上からタグを読み取り、メンテナンス情報を確認できる。このように、これまでICタグの利用が困難だったさまざまな金属製品での活用が期待される。
また、ICタグの通信規格として広く利用されているEPCglobal Class1 Gen2に準拠しており、既存のリーダーライターを利用できる。
ICタグを保護するパッケージには、防水性があり紫外線に強い材質を使用しているため、屋外での利用も可能。このパッケージは柔軟なため、ボンベのような曲面にも取り付けることができる。
■概要
製品名:DNP金属対応広指向性ICタグ
型番:PMT-01W 外形寸法約31×53×5㎜ 重量約2.6g
PMT-06W 外形寸法約23×56×5㎜ 重量約2.4g
動作周波数:860~950MHz
通信プロトコル:EPCglobal Class1 Gen2(ISO/IEC 18000-63)
通信距離:~10m
動作温度:-25~+85℃
保存温度:-30~+85℃
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