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ギオン/待遇・評価制度を刷新、年間休日120日・最大15%のベースアップ

2025年04月25日/SCM・経営

ギオンは4月25日、2025年度より「待遇の充実」「評価・表彰制度の進化」を軸に、「企業内大学の深化」「従業員とのコミュニケーション強化」と合わせて、人事制度の改定を実施すると発表した。

<ギオンのドライバー>
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取り組みは、社員一人ひとりのエンゲージメントを高め、長期的な人材定着を図ることを目的としている。

物流業界は現在、2024年問題をはじめとした人事課題に直面している。こうした状況の中、ギオンは「人を活かすこと」が企業の成長力そのものであると捉え、制度の持続的な見直しを実施してきた。

今回の人事制度改定では、「より安心して働ける環境を整えること」「より成長できる機会を提供すること」「より称賛し合える文化を築くこと」を目指し、社員が主体的に輝ける仕組みの整備を図る。

待遇面では、2025年度から年間休日を115日から120日へ拡充させた。2023年度には年間休日を105日から115日に引き上げているが、今回の改定によりさらなるワークライフバランスの実現を図る。

また、昨年度は給与体系の見直しを実施。ドライバー職においては約15%、その他職種については約6%のベースアップを実施した。職種や役職に応じた待遇改善を進めた結果、既存社員の定着・モチベーションの向上だけでなく、採用力の強化にもつながっており、応募者の増加に寄与している。

さらに、定年後の嘱託社員についても、仕事内容が正社員時と同一であれば同一賃金を適用。「同一労働・同一賃金」の原則を徹底し、安心して長く働ける環境を整えている。

評価制度・表彰制度の改定では、昨年度は、従来の定量・定性評価に加え、同社のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に基づいた行動を評価する「バリュー体現目標」を新設。これにより、社員の行動や姿勢を可視化・評価する仕組みへと進化させた。

<「衹園塾」の様子>
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人材育成(企業内大学「衹園塾」の深化)では、2012年に「次世代管理職の育成」を目的にスタートしたもので、2022年からは物流プロフェッショナル人材の育成を目指して、より実践的な学びを取り入れ再始動した。現在は入社3年目以降の社員を対象とした「ベーシックコース」と、管理職と管理職候補の社員を対象にした「マネジメントコース」を展開している。プログラムは「講義+課題+実践発表+フィードバック」のサイクルで構成され、物流知識の習得だけでなく、現場に即した課題解決力や組織視点で物事を考える力、ポータブルスキルの向上を目指す、としている。

また、目標設定会議や評価者会議により、公平性・透明性の高い制度を実現している。2025年度からは新たな表彰制度として「チーム改善賞」と「バリュー賞」も導入。社員同士が互いを称え合う文化の醸成を目指し、投票形式も取り入れ、従業員エンゲージメントのさらなる向上を図る。

コミュニケーション強化では、昨年度は人事データの蓄積と一元管理を目的として、労務管理システム「SmartHR」を導入した。システムを活用し、従業員サーベイや定期的なアンケートを実施して現場の声を可視化して、環境改善や離職防止の施策に活用している。

また、MVVや組織方針の共有を強化することで、エンゲージメントの構成要素である「理解」「共感」「実践」のサイクルを促進。社員一人ひとりが組織目標に向けて主体的に行動できる風土づくりを推進しているとしている。

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