国際協力機構(JICA)は10月23日、トピックスとして「国と国を繋ぐ物流が変われば、人々の生活が変わる:アフリカの国境手続きの円滑化」をWebサイトに掲載している。
<国境付近で通関手続きに時間がかかり、トラックが渋滞している様子 提供:JICA>
注目されているのが、ワンストップボーダーポスト(OSBP)」。
OSBPとは、両国の国境施設を一つに統合、または、どちらか一方の国にだけ手続き場所を設けるなど、出入国手続きを効率化する通関業務の運営方式。隣接する2か国間でそれぞれ最適な方法を検討し、導入している。
アフリカには、海岸線を持たない内陸国が15か国あり、こうした国ではトラックや貨物列車が国境を超えるたびに、出国側と入国側それぞれの国で審査、税関、検疫などの手続きが必要なため、多くの時間と労力を要している。
貿易の過程で目的地に到着するまでに時間がかかり、農産物の鮮度が落ちる、輸送費や人件費がかさみ物価の高騰につながるなどの問題が生じていることから、その解決策として生まれた手法。
例えば、タンザニア-ルワンダ間のルスモOSBPでは、2016年の運用開始から間もないものの、すでに通関所要時間が3分の1に短縮され、交通量が倍増するなどの成果が見られ、貿易量の増加とともに東部アフリカ地域の物流の活性化に貢献している。
<JICAが協力中のワンストップボーダーポスト(OSBP)提供:JICA>
現在、アフリカでJICAが協力中のワンストップボーダーポスト(OSBP)は14か所ある。
■JICAトピックス
https://www.jica.go.jp/topics/2017/20171023_01.html