NTTロジスコは3月1日、生産性向上を目的として物流センターから出荷する商品の梱包箱サイズについて、AIを用いて予測するシステムの開発に着手したと発表した。
出荷実績データ(注文情報の商品と数量を使用した梱包箱のサイズ)をAIに学習させることで、商品の寸法測定を行わずに、出荷指示データの注文情報から最適な梱包箱のサイズを予測するシステムの開発に4月サービス開始を目指して着手した。
AIはクラウドサービスを利用し、倉庫管理システムと連携させることで、安価で短時間で開発する。
このシステムを用いることにより、倉庫内作業においては、予め最適な梱包箱サイズの情報が指定されるため、作業者が梱包箱を選定する工程がなくなり、生産性向上が図られると共に、梱包箱のサイズダウン、緩衝材の削減が期待される。
配送面では、地域別・サイズ別に最適な宅配サービスを選択する機能をシステムに追加することで、「一体型帳票」を用いた物流での配送費削減を目指す。
同社では、情報漏えい防止と工数削減による生産性向上の観点から、宅配伝票、納品書、作業用ピッキングリストが1つになった「一体型帳票」を取り入れており、ピッキング作業開始前に一体型帳票を印刷するため、届け先住所のみで宅配サービスを選択している。
開発するAIを用いた箱サイズ予測システムを使用することにより、届け先住所と、事前にAIで予測した梱包箱サイズの情報を用いて、各宅配サービスの地域とサイズ別の料金を比較し最適な宅配サービスを選択することが可能になり、最大約2割の配送コスト削減を見込んでいる。
同社の通信販売物流では、物流センターに保管する数千種類の商品の中から、エンドユーザーが注文した商品を梱包し、宅配便で届けている。
物流センターで取扱う商品の形状や大きさは多種多様で、注文の商品の組合せと数量は届け先毎に異なることから、様々なサイズの梱包箱を使用している。
最適な梱包箱のサイズを予測するには、全商品の寸法(縦・横・高さ)データを用いて梱包計算を行う方法があるが、商品の寸法データがない場合や、新しい商品が出る都度、商品の寸法を測定をする必要があり、その作業に多くの時間を要していた。
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エヌ・ティ・ティ・ロジスコ
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NTTロジスコ/店舗間の在庫移動を支援するソリューション提供開始