トラスコ中山は10月1日、埼玉県幸手市でプラネット埼玉物流センターを稼働した。
土地と建物、2023年までに増強する設備などへの総投資額は200億円。
敷地面積4万7180m2に延床面積4万2583m2の建屋を建設しており、敷地内には将来の第2センター建設予定地も確保(建設計画は未定)している。
トラスコ中山にとって17拠点目にして最大の物流センターで、在庫数は9月末時点で32万アイテムだが、2019年以降~2023年までに設備を増強し、52万アイテムまで増やす計画だ。
新センターは「ロジスティクス ワンダーランド」として位置付け、多彩な物流設備を設置することで高密度収納・高効率出荷を実現している。
大小のバケット(コンテナ)に入れた商品を高密度で保管するバケット自動倉庫は、8基を導入。大9318個、小1万3977個のバケットを保管し、1時間あたり650件の入出庫に対応できる。
高密度収納システム「AutoStore(オートストア)」の仕様はロボット16台、ビン(専用コンテナ)7930箱で、1時間あたり最大460件の入出庫が可能だ。
パレット自動倉庫は9基を導入。2049パレットの保管に対応し、1時間あたり195件の入出荷に対応できる。
自走型搬送ロボット「Butler(バトラー)」は73台、専用棚(MSU)1380台で構成。1時間あたりの入出庫能力は1000件となっている。
電動式移動パレットラックは474台、2844パレットを導入。ラックを移動させることで通路を削減し、保管スペースの拡大を可能にした。
磁気を利用して物流センター内で商品を自動搬送するAGVは、10台を導入した。
ゲートアソートシステムの仕様は15間口×14ユニットで、1時間あたりの仕分能力は2800件。
商品仕分け時に該当するコンテナの蓋が開くことで、人的な仕分けミスを削減し、仕分スピードの向上に寄与する。
システマストリーマーは各階でピッキングされたコンテナに入った商品を効率的に一時保管するための高速荷合わせ装置。1時間に1200個の入出庫が可能だ。
ダンボールへの納品書の挿入・梱包・荷札貼りを自動で行う梱包システム「I-Pack(アイパック)」は、2ライン導入した。1ラインあたりの梱包能力は1時間に720個。
ボックスオンデマンドシステムは、商品の寸法をスキャンし、商品に合った箱を素早く作成する装置。人による梱包品質の差を解消できる。
このほか、省エネや環境配慮への取り組みとして、ラック1台ごとにセンサーで反応するLEDラック照明を採用したほか、屋上には発電能力750kWの太陽光パネルを設置し、施設内で使用する電力を賄うとともに一部を売電している。
建設地は圏央道の幸手ICから至近の立地。自社専用便による埼玉県・茨城県・群馬県(一部)への配送のほか、東日本エリアの販売店やユーザーへの直送にも対応する。
■プラネット埼玉物流センター概要
所在地:埼玉県幸手市神明内赤木988-7
敷地面積:4万7180m2
延床面積:4万2583m2
構造:地上4階/RC・S造/免震構造
投資総額:200億円(土地・建物・設備・備品)
在庫数:32万アイテム(9月末時点)
52万アイテム(2023年中)
在庫金額:46億円(9月末時点)
最大入荷件数:1万件
最大出荷件数:5万件
人員:90名
配送エリア(自社専用便配達):埼玉県・茨城県・群馬県(一部)