日本郵船は12月3日、船舶管理業務の共通プラットフォーム「NiBiKi(ニビキ)」システムを開発し、運用を開始したと発表した。
<運用開始のテープカット式 日本郵船の丸山専務(中央)、同社小山常務(左)>
<申請・承認ワークフローの比較>
NiBiKiシステムは、安全管理マニュアルの書式や申請・承認ワークフローを電子システム化した共通プラットフォーム。
船員は、ガイドに従って所定のフォームに入力するだけで、正しい手順で報告や承認依頼を行うことができ、それらの情報が自動で記録・共有される仕組みによって、短時間で正確に報告業務を遂行することが可能になる。
<NiBiKiシステムを通じたビッグデータ解析のイメージ>
さらに、このシステムを通して報告された情報を運航会社・船舶管理会社が共有し、ビッグデータとして蓄積することで、各種データを組み合わせた質の高いデータ解析が期待できる。
日本郵船は、NiBiKiシステムの導入で船員の業務負荷を軽減し、運航業務により集中できる環境を整えるとともに、船舶から報告された情報を同社や船舶管理会社5社、その管理船260隻の間でデータとして共有し、さらなる安全運航につなげる方針。
また、今後はビッグデータを活用し、さらなる安全運航を目指すとともに、船員の教育や訓練なども組み込んだ包括的なシステムの構築を計画。機器故障や人身事故発生などの傾向を掴み、船舶管理会社とともに、運航船遅延時間(ダウンタイム)ゼロを目指す。