日本郵船は12月3日、グループ会社のMTIと常石造船が共同開発した船舶用の省エネ付加物装置「MT-FAST」が、「平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(対策技術先進導入部門)」を受賞したと発表した。
<写真左から、MTIの田中社長、環境省の原田大臣、日本郵船の丸山専務、常石造船の河野社長>
12月3日に開催された表彰式には、日本郵船の丸山英聡専務と、MTIの田中康夫社長、常石造船の河野健二社長が出席した。
MT-FASTは、プロペラ前方に取り付けた複数のフィンが、プロペラの回転から生まれる旋回流による損失エネルギーを回収することによって、3~5%と高い燃節効果を生み出す船舶用の省エネ付加物装置。
新造船だけでなく、既存の船舶にも後付け搭載が可能で、2008年の開発以降、ばら積み貨物船やタンカー、コンテナ船500隻以上に搭載されている。
約10年間で累計134万トンのCO2排出削減を達成したことが高く評価され、今回の受賞に至った。
「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」は、地球温暖化防止に顕著な功績のあった個人や団体の功績をたたえ、1998年から毎年、地球温暖化防止月間の12月に表彰しているもの。
日本郵船グループによる受賞は、2012年の空気潤滑システムの開発・運用、2015年のビッグデータ活用による安全・省エネ運航に次いで、今回で3度目となる。
日本郵船ほか/舶用発電機の省エネ技術で約10%の省エネ効果確認