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ヤマトグローバル/東京・京浜島で海上貨物輸送拠点稼働

2019年03月06日/物流施設

ヤマトグローバルロジスティクスジャパンは3月6日、東京都大田区京浜島で3月4日に開設した付加価値型海上輸送拠点「東京グローバルロジゲート」の内部を公開した。

<東京グローバルロジゲート>
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東京グローバルロジゲートは、敷地面積1万m2、地上4階建て(倉庫部分3層)延床面積2万m2の施設で、「貿易物流」「海外引越」「美術品輸送」の3事業が利用する。

フォワーディング、通関、流通加工などの業務を集約し、海上貨物物流の川上から川下までを一気通貫で担えるのが特徴。荷主がこの施設を利用することで、複数業者にまたがる煩雑化した輸出入業務が1拠点で完結できるようになり、コストの削減やリードタイムの短縮といった効果が見込める。

また、保税蔵置場としての認可を得ているため、輸入時に保税状態のまま施設内で流通加工業務を行うことが可能。施設内はエリアごとのセキュリティ基準や24時間有人警備によって高セキュリティを実現しており、美術品などの高価な荷物の取り扱いにも対応している。

<周辺図>
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東京港(大井コンテナー埠頭)や東京国際空港(羽田空港)、JR貨物の東京貨物ターミナルから4㎞圏内、ヤマトグループ最大の総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」から2㎞の立地で、特殊梱包などを手がけるヤマトパッキングサービスの「京浜島流通トリニティーセンター」に隣接。立地上の優位性に加え、ヤマトグループ施設との連携によって、高効率で高品質な物流を実現できる。

<2階 美術品作業・保管エリア>

<製函室>
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<製函室で製作した木箱>
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<展示環境を再現できるビューイングルーム>
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<段ボールカッティングマシン>
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<段ボールで製作した絵画の梱包材>
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倉庫部分は、1階が荷役エリア、2階が美術品作業・保管エリア、4階が流通加工作業・保管エリアとなっている。

中でも最も特徴的な2階の美術品作業・保管エリアは、耐震構造建屋の中層階のため、地震に強く外気の影響も受け難く、高い管理品質が要求される美術品の保管に適した環境となっている。

フロアは複数の部屋に分かれており、荷物を保管する一般空調保管庫や定温定湿保管庫のほか、木箱を製造する製函室や、美術品を実際に展示して雰囲気を確認できるビューイングルームといった機能も併設。

一般空調保管庫には、絵画の梱包に使用する3層重ねの固い段ボールを切り抜いて額縁状に加工するカッティングマシンを導入し、梱包材加工の精度向上や、労働負担の低減を図った。

<1階 荷役エリア>

<トラックバースに設置されたドックレベラー>
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1階の荷役エリアは、「貿易物流」「海外引越」「美術品輸送」の3事業ごとにエリア分けがされており、エリアごとにセキュリティ認証で出入りが管理されている。

併設されたトラックバースは合計20台分で、うち10バースにドックレベラーを設置したことで、コンテナ貨物の効率的な揚げ降ろしを実現した。

また、隣接するヤマトパッキングサービスの「京浜島流通トリニティーセンター」との連絡口を設けたことで、入庫した荷物を即時に木枠梱包することが可能になっている。

<4階 流通加工作業・保管エリア>

4階の流通加工作業・保管エリアは、荷物の仕分けやピッキング、詰め合わせ、検品、包装・梱包などの作業に対応。従業員の作業環境に配慮し、夏場でも室温が30度以下になるよう、空調設備を完備した。

<ヤマトグローバルロジスティクスジャパンの金井社長>
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ヤマトグローバルロジスティクスジャパンの金井 宏芳社長は、「海上貨物の取扱量は、日欧EPAやTPP11など地域間の連携が活発化していることに加え、今後は2020年の東京五輪に向けて、特に東京を中心にさらなる増加が予想される。東京グローバルロジゲートは、海外と日本とを結節する海上貨物の玄関口として、航空貨物の玄関口である羽田クロノゲートと合わせて機能し、アパレルや医療、化粧品などの業界で、荷主のグローバルサプライチェーンの最適化を支援していく」と語った。

■東京グローバルロジゲートの概要
所在地:東京都大田区京浜島1-3-3
敷地面積:1万896.17m2
延床面積:1万9931.07m2
構造・規模:耐火建築物、地上4階建て(倉庫3層)
作業設備:恒温恒湿保管庫(2階の一部)空調施設(4階)、防犯カメラ・24時間有人警備、入退室セキュリティ管理
提供サービス:CFS、ロジスティクス、海外引越、美術品輸送・収蔵
稼働開始日:3月4日

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