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三井E&S造船/世界最大級の31万トン型原油タンカー完成

2019年03月28日/IT・機器

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三井E&S造船は3月28日、千葉工場で建造していたARAMO SHIPPING(SINGAPORE)社向けVLCC(大型原油タンカー)「エイシャンプログレス シックス(ASIAN PROGRESS VI)」を完成させ、引き渡した。

<エイシャンプログレス シックス>
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新造船は、日本の主要港への入港を考慮した主要目でVLCCとして最大級の載貨重量31万トンを確保するとともに、さまざまな省エネ技術を駆使して推進性能を向上させ、輸送効率向上を図ったneoVLCCの4番船となる。

最新の船首形状と船尾形状の採用や、高効率プロペラ、省エネ装置を装備したことで、省エネ・環境性能を向上。排気ガス浄化装置(SOxスクラバー)を搭載し、2020年1月から始まるMARPOL条約のSOx 排出規制強化に対応した最新鋭の技術を導入するとともに、低硫黄燃料油用タンクや原油気化ガスの大気放出を防ぐシステム(VECS)を搭載するなど、環境保護に配慮した。

主機関には最新のG型電子制御エンジン「三井-MAN B&W 7G80ME-C9.5ディーゼル機関」を搭載し、幅広い出力域で低燃費を実現。主機関からの排ガス熱エネルギーを回収するターボ発電機システムを採用し、主機関にターボ発電に最適なチューニングを適用することで、補機関も含めた船全体の運航コスト低減を図っている。

貨物油タンクにはIMOのPSPCに適合した塗装を施すことで、原油に含まれる硫黄分などによる貨物油タンク構造の腐食耐性を向上。統合型ブリッジコンソールレイアウトや最新の省エネ型オートパイロット、船舶の運航モニタリングサービス「Fleet Monitor」を搭載し、運航支援機能の向上も図った。

そのほか、SOLAS条約の新騒音コードとMLC(海事労働条約)に対応し、船員の労働環境を向上させるとともに、訓練生6名の乗船を考慮し、36名の居住区設備を確保している。

■エイシャンプログレス シックスの主要目
全長:339.5m
幅(型):60.00m
深さ(型):28.50m
総トン数:16万258
載貨重量トン数:31万2328トン
主機関:三井-MAN B&W 7G80ME-C9.5ディーゼル機関 1基
最大搭載人員:36人
船級:NK
船籍:シンガポール
引渡日:3月28日

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