プロロジスは9月20日、茨城県つくば市において、日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOの専用物流（BTS型）施設「プロロジスパークつくば1-B」を竣工した。
＜左が「プロロジスパークつくば1-A」、右が「プロロジスパークつくば1-B」＞
＜3F部分 ラック等を設置している最中＞
＜つくば1-Aとつくば1-Bのちょうど真ん中付近 各階が接続している＞
＜エントランスは白基調にZOZOBASEのロゴ＞
「プロロジスパークつくば1-B」は、2018年9月に竣工した「プロロジスパークつくば1-A」との2棟からなるZOZOの専用物流施設「プロロジスパークつくば1」として開発された。両施設の総延床面積は約14万m2となり、プロロジスのBTS型物流施設の開発実績として最大規模の施設。
ZOZOは、フルフィルメント業務全般を行うための最大拠点として「プロロジスパーク習志野4」などを利用するリピートカスタマー。「プロロジスパークつくば1」は、「プロロジスパーク習志野4」に次ぐ基幹拠点として、フルフィルメント業務全般を行う物流施設として利用する予定だ。
「プロロジスパークつくば1」は、圏央道「つくば中央」ICから約5㎞の地点に開発。北関東方面への配送に加えて、常磐道「谷田部」ICから約10㎞に立地するため、都心方面および仙台方面へのアクセス利便性も高い場所だ。圏央道「境古河」IC～「つくば中央」IC間の開通により、都心部から放射状にのびる東名・中央・関越・東北・常磐・東関東の6つの自動車道が接続されました。これにより、都心部を経由することなく東西広域および東日本全域をカバーすることが可能になり、広域戦略拠点としてのポテンシャルが期待できる。
開発地周辺には住宅地や大学・研究機関が立地し、働く世代の人口が多く、雇用確保にも有利な環境。また、つくばエクスプレス線「研究学園」駅より約1.9㎞と近く、通勤利便性も高い立地だ。
＜プロロジスの山田御酒社長＞
プロロジスの山田御酒社長は「プロロジスパークつくば1－Aと1－Bの完成で、1社の専用施設としてはプロロジスでも最大級だ。現在、つくば市で3棟目となるZOZO専用の物流施設を「さくらの森」で開発を進めており、合わせて25万m2の延床面積になる。立地的には、圏央道、常磐道を経由することで、首都圏から多方面に展開でき、物流ネットワークの拠点となる場所。つくば市は若い人が増え続けている市として雇用面も安定している。デザイン的にも素晴らしく、まさにZOZOの先進的なビジネスコンセプトにマッチした施設になっていると思う。今後も運営面で引き続き最大のパフォーマンスを発揮できるように、支援・協力していきたい」と話した。
＜ZOZOの大蔵峰樹執行役員＞
＜通路も一回り広くしている。従業員で混雑するのを避けるためだ＞
＜ZOZO仕様のセキュリティ設備＞
ZOZOのフィルフィルメント本部の大蔵峰樹執行役員は「BtoBに比べ、BtoCの物流施設はどうしても従業員数が増える。その点、つくば市は人口増の地域で、今のところ順調に従業員は集まっている。当初の計画では、1棟の巨大な施設開発だったが、先行稼働する必要があったため、2棟に分けて開発してもらった。1－Aと1－Bは似ているようだが、細かいところでさまざまな改善を加えている。通路の広さもその一つ。さらに、カフェテリアゾーンでは、これまでにない、デザインと快適性で、従業員の憩いの場を実現している。先日、発表したように、ヤフーの友好的なTOBが10月上旬に始まるが、この10月にできるPayPayモールと協力し、例えば物流施設の相互協力の話もでてくるものと考えている。いずれにせよ、物流施設の強化は重要。今後もヤフーグループの元、発展していきたい」と述べた。
なお、施設面では、「プロロジスパークつくば1-B」は、4階建て延床面積約7万1000m2の物流施設として開発。1階および3階にトラックバースを設け、スロープで大型車両が3階にアクセスできる設計だ。スロープとトラックバースは、45フィートコンテナトレーラーが走行、着車できるサイズとした。また、同施設は「プロロジスパークつくば1-A」と各階が接続し、2棟を一体活用した効率的な物流オペレーションが可能だ。
＜カフェテリアゾーン。これまでにない高級感のあるデザインとしている＞
「プロロジスパークつくば1」全体で数百名の雇用が想定されるため、両棟全館に空調を導入し、カフェテリアや売店を設けるなど快適な作業空間をめざした。また、全館LED照明を採用し、倉庫部分にもプロロジスが開発に携わった高天井用の人感センサー付きLED照明を採用。環境負荷軽減を図るとともに、入居カスタマーの電気代削減に貢献する。屋上には1.3メガワットの太陽光発電を設置する予定だ。
災害時のカスタマーの事業継続性にも配慮し、緊急地震速報の導入や断水対策、非常用発電機や衛星電話を設置したほか、垂直搬送機が機能しなくなった場合を想定して、2・4階に緊急時用搬出扉を設けた。敷地内には、従業員の車通勤を想定し、両棟合わせて約450台の駐車場を整備した。
また、30年以上前に植えられた桜の木を保全（一部移植）し、環境保護や地域の景観保全に配慮している。
＜竣工式での鏡割り＞1
＜左からつくば市の五十嵐市長、プロロジスの山田社長、ZOZOの大蔵執行役員＞
■概要
名称：プロロジスパークつくば1-B
開発地：茨城県つくば市東光台5丁目6-1
敷地面積：3万2804.36m2
延床面積：7万1709.67m2
構造：地上4階建、鉄骨造
着工：2018年4月
竣工：2019年9月
参考
名称：プロロジスパークつくば1-A
開発地：茨城県つくば市東光台5丁目6-2
敷地面積：3万2807.22m2
延床面積：7万599.27m2
構造：地上4階建、鉄骨造
着工：2017年8月
竣工：2018年9月
