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東北大ほか/量子アニーリングマシンで無人搬送車効率的配送

2019年11月25日/IT・機器

東北大学とデンソーは11月25日、量子アニーリングマシンを活用した工場内の無人搬送車の効率的配送技術を発表した。

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20191125denso - 東北大ほか/量子アニーリングマシンで無人搬送車効率的配送

東北大学では量子アニーリング技術の普及、産業応用を推進し、多くの企業との産学連携を進めている。産業界が注目している”膨大な数の候補の中から最善の選択を見つけ出す「組合せ最適化問題」”を速やかに解く量子アニーリング技術に関し、この度、工場内の無人搬送車の移動(配送)制御の「組合せ最適化問題」を高速な量子アニーリングマシンで解き、リアルタイム制御と工場内稼働率向上を実証した研究結果を公開し、最も実用に近いと国際的に高い評価を得た。

実際の工場で利用されている無人搬送車および走行経路を模擬したシミュレーション上で、D-Wave Systems 社が実現した量子アニーリングマシンによる最適化を逐次行い、その結果を利用した無人搬送車の効率性の指標となる稼働率を測った。既存のルールベースの場合は稼働率80%であったのに対して、量子アニーリングマシンを利用した場合は稼働率95%を示し、15ポイントの上昇を確認した。

量子アニーリングマシンを活用した事例の中でも、もっとも実用に近い技術として D-Wave Systems 社から強い関心を得た。既存の手法と比較して、工場内稼働率を15ポイント上昇させることをシミュレーション上で確認している。

現実社会へこの方式を適用すると、あらゆるサービスの効率化につながる多様な応用例が期待できる。引き続きこの研究成果を始め、産業界へ基礎技術の応用を推進していくとしている。

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