NEXCO中日本 名古屋支社は2月27日、名神高速道路と東海北陸自動車道が接続する一宮JCT付近の名神上り線(東京方面)で、渋滞時の交通の流れを改善するために2019年11月29日から運用を開始している「ファスナー合流」による渋滞対策の効果を取りまとめた。
<ファスナー合流のイメージ>

ファスナー合流とは、車両が規則正しく1台ずつ交互に(ファスナーのように)合流する合流方式のこと。
名神上り線の一宮JCT付近では、東海北陸道から合流する車両が加速車線のいたるところから名神に合流するため、名神や東海北陸道の交通の流れを悪くし、このことが一宮JCTの渋滞発生の一因となっている。
そこで、東海北陸道から名神上り線に合流する箇所に設置するラバーポールを加速車線の先頭方向まで延伸することで「ファスナー合流」を促し、合流時の交通の流れを整流化した。
<渋滞損失時間>

<渋滞区間の通過時間>

その結果、対策前後で交通量はほぼ同程度だったにもかかわらず、名神と東海北陸を合わせた渋滞による損失時間が約3割減少。また、渋滞区間の平均通過時間は、名神では約13分から約10分に短縮された。
今後、NEXCO中日本ではファスナー合流について効果の検証結果を踏まえ、ICやサービスエリアなどから高速道路本線に合流する場所で、交通の流れの悪さが渋滞の発生や悪化の要因となっている他の箇所への展開を検討していく方針。