ニチレイが5月12日に発表した2020年3月期決算によると、低温物流事業の売上高は2064億9600万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は118億2400万円(3.7%増)だった。
関東港湾地区を中心に、旺盛な保管需要により庫腹が逼迫する一方で、慢性的な労働力不足を背景に作業費や車両調達コストの上昇が継続した。
物流ネットワーク事業の売上げが順調に推移したことなどにより増収となった。営業利益はコスト上昇要因が重なるなか、保管事業で在庫が高水準で推移したことや運送効率化などの施策を引き続き進め増益となった。
国内では、TC(通過型センター)事業が堅調に推移したことや3PL事業で新規顧客獲得を推進したことに加え、大都市圏を中心に冷凍食品などの保管需要を着実に取り込んだことなどにより増収となった。利益面では東京港湾地区の自所設備の有効活用を進め増益となった。
海外では、欧州地域で果汁貨物の荷動きが停滞するなか、小売店向け配送業務などの運送需要を着実に取り込んだことに加え、中国事業も伸長し現地通貨ベースでは増収・増益となった。為替換算影響により円貨ベースでは減収・増益となった。
次期は、売上高2095億円(1.5%増)、営業利益116億円(1.9%減)を見込んでいる。
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