アズワンは、入居する千葉県のプロロジスパーク千葉1の「スマートDC」を5月25日から稼働を開始し、5月28日に開所式を行った。
開所式は、新型コロナウイルス拡散防止の観点から、会社内部の参加者だけで行うことになった。
<スマートDCのあるプロロジスパーク千葉1 左のクレーンは千葉2の工事中のもの>
開所式のあいさつで、井内卓嗣社長は「新型コロナウイルスによる混乱の最中、私どもは事業を止めることなく業務を継続してきた。大切な医療機器の供給が止まればどうなるのかということを肝に銘じ、全社一丸で対応してきた。おかげさまで、顧客からも多くの感謝の言葉をいただいている。デジタル化時代の今、リアルな物流というものの重要さは、今後も必須なもの。中期経営計画では、5年後に1000億円の売り上げを目指しているが、その躍進の起爆剤となるのが、このスマートDCの役割であり、大きな期待を寄せている。併せて従業員みなさんの働き甲斐のある職場環境を目指し、地域の人々とともに発展していきたい」と話した。
稼働に合わせ、従業員募集を行ってきたが、立地の良さと「スマートDC」のネーミング、さらにモダンなカフェテリアの印象から、すぐに予定人数は集まったという。現在100人程度だが、このうちの20人程度は、全国の同社の物流施設から経験のあるベテランを希望で集め、新人の指導にあてているという。
プロロジスパーク千葉1の1階、2階フロアを占有するアズワンの「スマートDC」は当初から最新鋭の自動化を目指していた。竣工が昨年の10月、2020年5月の稼働を目指して、思考錯誤を重ね、様々な自動化機器・ロボット類を組み合わせ、システムを完成しつつある。
村田機械の協力によるシステム化では、さまざまな自動化と工夫を凝らしている。
主なものだけでも、高頻度のケース入出庫に威力を発揮する「フリーサイズケースの自動倉庫」、電動台車を採用した原点ピッキングの「パレット式自動倉庫」、高能力クレーンで入出庫能力アップの「トレー自動倉庫」、搬送・仕分け機能を担う「有軌道台車のシャトルライナー」、高速荷揃え順建てシステムの「シャトル式ケース自動倉庫」、AGVとの組み合わせで荷役作業を軽減する「カゴ車パレタイズロボット」、夜間作業で完全自動補充を実現した「デバレタイズロボット」等、取り入れた技術は多岐にわたる。
これらにより、高頻度化、高密度化、瞬発力、機動力、効率化、省力化、無人化等を実現している。
稼働率はまだ2割程度とのことだが、本格稼働するのに合わせ、最終的に従業員は120人程度に増員していく予定という。
※なお、詳細な内容は物流最前線に掲載予定
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