BCP‎に対する企業の意識調査/感染症リスク運輸・倉庫がトップ

2020年06月11日 

帝国データバンク(TDB)は6月11日、事業継続計画(BCP)に対する企業の見解について調査を実施し、結果を発表した。

<事業継続計画(BCP)を「策定している」割合 ~規模・業界別~>
事業継続計画(BCP)を「策定している」割合 ~規模・業界別~

それによると、事業継続計画(BCP)の策定状況において、「策定している」と回答した企業は16.6%(前年度比1.6ポイント増)となった。「現在、策定中」(9.7%)、「策定を検討している」(26.6%)もそれぞれ増加し調査開始以降で最も高くなり、BCPの策定に対する意識は高まっている。

一方で、大企業は30.8%、中小企業は13.6%となり企業規模で大きく差が表れている。

業界別では、運輸・倉庫は15.9%と、9業界の中では6位に位置している。最も高いのが、金融の42.1%、次いで農・林・水産業の28.6%、製造の19.6%となり、最も低いのが不動産業の10.4%となっている。

<事業の継続が困難になると想定しているリスク(複数回答)>
事業の継続が困難になると想定しているリスク(複数回答)

事業の継続が困難になると想定しているリスク(複数回答)では、新型コロナウイルスの感染もあり、「感染症」(69.2%)が急増し、1位の自然災害(70.9%)に迫っている。以下、取引先の倒産(31.7%)、火災・爆発事故(31.0%)、設備の故障(30.8%)、物流の混乱(30.6%)と続く。

<想定しているリスク~規模・業界別~(上位3項目)>
想定しているリスク~規模・業界別~(上位3項目)

想定するリスクに関する上位3項目をみると、業界別では、「感染症」でトップとなった「運輸・倉庫」をはじめとして、幅広い業界で割合が高くなっている。

企業からは、「相次ぐ自然災害や新型コロナウイルスの影響で改めてBCP の必要性を感じている」(飲食料品小売、長野県)や、「今回の新型コロナウイルス感染拡大を機に、在宅勤務体制の整備を含め、より踏み込んだ BCPの策定が必要と実感した」(情報提供サービス、東京都)など、BCPの必要性を再確認したという声が多数みられる。

BCPを策定していない理由では、「策定に必要なスキル・ノウハウがない」が41.9%で最も高かった(複数回答)。次いで、「策定する人材を確保できない」(28.7%)や「書類作りでおわってしまい、実践的に使える計画にすることが難しい(28.6%)、「自社のみ策定しても効果が期待できない」(23.6%)が続いた。

特に中小企業からは「BCPの重要性は十分理解できるが、日々の稼働が大切で策定する余裕がない」(一般貨物自動車運送、茨城県)や、「あればよいと思うが、様々な場合を想定し予め策定する余力がなく、発生後状況に合わせ可能な対応をせざるをえない状況」(貸事務所、京都府)、「必要とは考えているが作成のノウハウがない」(医療用機械器具卸売、長野県)など、BCPの必要性を感じながらも策定の難しさを指摘するという声も多い結果となった。

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