ヒューリックは7月10日、神奈川県相模原市において開発を進めていた「ヒューリックロジスティクス橋本」が竣工したと発表した。
この物件は、同社が首都圏の人口集積地に近接した立地で展開する「ヒューリックロジスティクス」シリーズの第4号物件となる。
立地場所は最寄駅のJR相模線「南橋本駅」より徒歩4分と高い通勤利便性を有する他、周辺人口が豊富かつコンビニ至近と雇用確保に有利な場所。また、国道 16号・国道129号に至近で、圏央道にもアクセスしやすく(「相模原愛川 IC」へ 6.5km、「相模原 IC」へ 7km)、幹線輸送に加え、東京西部・神奈川エリアへの広域アプローチが可能だ。
建物は地上4階建て延床約1万9000坪のスロープ型で、1・2階、3・4階のメゾネット(最大4分割)での利用が可能で、TC(通過型)と DC(保管型)の両機能に対応可能。さらに空調設備やマテハン機器の追加設置も可能な電気容量を有し、幅広いニーズに応えられる倉庫仕様としている。共用部には就業者向けのラウンジを整備し、快適で働きやすい環境を提供する。
床荷重は1.5t/m2、梁下有効5.5m、基本柱間隔12.2m×10.5mのワイドスパンを実現。大型ウイング車のオペレーションに配慮し、オーバースライダー開口高5.2m を採用。倉庫内の区画壁はシャッター主体で構成し、自由度の高い庫内レイアウトを実現。トラックバースに隣接して各テナント専用のドライバー用トイレ・喫煙室を実装(4か所)。雨天時のオペレーションに安心なピロティ型の車路を採用している。
また、同社基準の高い耐震性能、BCP性能を備え、災害時においても物流機能を継続できる建物仕様とすることで、社会インフラとして求められる物流施設の役割を果たすことに寄与する。耐震性能については、建築基準法耐震基準の約 1.25倍の強度に準ずる構造体を採用。2回線受電(本線予備線方式)、非常用発電(72時間相当)、マンホールトイレなど高いBCP仕様を採用。地盤が強固かつ水害リスクが極めて低いエリアに立地している。
環境配慮面では、外部認証として BELS(★★★★★)、CASBEE 認証(A ランク)の取得に加え、大容量の太陽光発電設備 (設備容量:約 2,080KW、年間発電量:約 2,040MWh)を実装したことで ZEB 認証を取得した。DBJ Green Building 認証(★★★)も取得予定だ。
さらに、外構舗装の一部に廃プラスチック材と廃木材を用いた循環型素材を採用することで、廃棄物処理にかかるCO2排出量の削減にも積極的に取り組んでいる。
なお、同社は、首都圏の人口集積地に近い“国道16号の内側”を中心に物流施設の開発に取り組んでいる。「ヒューリックロジスティクス」シリーズは、消費地近接の好立地に、耐震・BCP・環境性能を高水準で備え、かつ物流施設に求められる汎用性、就業者に配慮した機能性を備えた物流施設としている。
外観デザインは、ロゴマーク(ヒューリックの頭文字「H」を元に、同社と顧客・社会が手を結び、強い絆で繋がった様子を表現)を建物デザインに落とし込み、「ヒューリックロジスティクス」を通じて、同社と顧客や地域との繋がりが続いていくことを願ってデザインコード化したものだ。
■概要
名称:ヒューリックロジスティクス橋本
所在地:神奈川県相模原市中央区南橋本1-23-2(住居表示)
交通:JR相模線「南橋本」駅より徒歩4分(約300m)
圏央道「相模原愛川」ICより約6.5km
圏央道「相模原」ICより約7km
敷地面積:2万7927m2(8448坪)
延床面積:6万2797m2(1万8996坪)
構造・規模:鉄骨造
竣工:2024年7月
設計・施工:鉄建建設
監修:フクダ・アンド・パートナーズ