日本通運は9月3日、米国日本通運が9月1日付でMD Logistics, LLCおよびMD Express,LLC(MD社)の全出資持分を取得し、子会社化の手続きを完了したと発表した。
<米国日本通運㈱阿部社長(左)とMD社 Mark Sell 社長>
MD社は、医薬品産業を軸に消費財を含めた米国内ロジスティクスを手掛ける1996年創業の米国企業で、2019年12月期の売上高は計5100万米ドル(約55億円)。
MD社では、医薬品取り扱いに係る許認可・ガイドラインに則した管理体制のもと、-40℃から+25℃の保管、包装などの流通加工業務を担い、顧客ごとのニーズに応じたテイラーメイド型のサービスを強みとしている。
また、全米を網羅する迅速な配送サービスを提供している。「アメリカの十字路」と称されるインディアナ州に4棟の倉庫を配置し、陸上輸送はもとより国際・国内航空便への好アクセスを実現。また、ネバダ州リノの倉庫が西部地域への利便性を高めている。
日通グループでは、医薬品産業に適した物流サービス体制の広範な整備を進めている。日本でのGDPガイドラインに準拠した倉庫・配送機能への投資に留まらず、海外においても、医薬品の適正流通に関する各国指針に準拠した物流施設の拡充に取り組んでいる。
MD社の子会社化により、最大の消費大国で医薬品需要では世界全体の約4割を占める米国において国内ロジスティクス機能を獲得したことになる。今後は、日通グループの国際間輸送ネットワークとの結合によって一貫物流を提供し、グローバル化する顧客のサプライチェーンを支援していくとしている。
■MD社の概要
商号:MD Logistics, LLC. MD Express, LLC.
所在地:1301 Perry Road, Suite 101 Plainfield, Indiana 46168
事業内容:倉庫・流通加工 国内輸送
創業年:1996 年
従業員数:約 270 名
倉庫面積:100万平方フィート(約9万2903m2)
直近事業年度における業績(2019 年 12 月期)
売上高計:5100万米ドル(約55億円)
大株主及び持株比率:米国日本通運 100%