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アリババ/ラストワンマイル配送用ロボットを発表

2020年09月17日/IT・機器

アリババクラウドは9月17日、年次イベント「Apsara Conference 2020」でラストマイル配送用の自律型配送ロボット「小蛮驢(シャオマンリュ)」を発表した。

<小蛮驢(シャオマンリュ)>
20200917aribaba 520x347 - アリババ/ラストワンマイル配送用ロボットを発表

この配送ロボットは、アリババグループのグローバル研究機関であるアリババDAMOアカデミーが開発。一度に50個の荷物を運搬でき、1回の充電で最大100kmを走行可能で、1日500個程度の配送を見込んでいる。

強化学習技術(Reinforcement Learning)によって混雑した環境下でも自らルートを決めて走行し、独自の高精度測位技術でGPSの電波が弱い場所や電波が届かない場所でも走行することが可能。

さらに、自社開発のヘテロジニアス・コンピューティング・プラットフォーム、3D Point Cloud Semantic Segmentation(PCSS)技術、ディープラーニングを活用することで、障害物を識別し、人や自動車の動きを数秒前に予測して安全性を高めることができる。

荷物を受け取る側は、アリババの物流プラットフォームであるCainiao(ツァイニャオ)やタオバオのモバイルアプリを使用して、配送日時を指定することが可能。ロボットが到着した後、アプリ内で受取用のパスコードを入力するだけで荷物を受け取ることができる。

オンラインショッピングが急速に発展している中国では、現在1日に約2億個の荷物が配送されており、今後数年で1日あたり10億個に増加すると予想されている。

アリババクラウド・インテリジェンスのプレジデント兼アリババDAMOアカデミー責任者のジェフ・チャン(Jeff Zhang)氏は「アリババクラウドは、デジタル化が進む世界で発展するニューリテール事業や地域のサービス事業により、配送需要が急速に増加するものと予想している。事業の成長に加えて、社会で拡大する配送需要に応えるために、アリババクラウドでは長年にわたって物流ロボット開発を含む、スマート物流の分野に投資してきた。今回、アリババの物流プラットフォームであるCainiaoをサポートし、中国のコミュニティやキャンパスにサービスを提供できる最新の配送ロボットを展開できることを大変嬉しく思う。今後は、地域のサービス事業のニーズに対応し、空港に向けたサービスロボットや観光案内ロボットなど、様々なサービスロボットへの技術展開を目指していく」とコメントしている。

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