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北極海航路/記録的猛暑で開通期間が史上最長に

2020年12月10日/3PL・物流企業

ウェザーニューズは12月9日、2020年の北極海の海氷に関するまとめを発表した。

<北極海航路の開通期間と年間最小日(9月13日)の海氷分布(赤線が北東航路、黄線が北西航路>
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それによると、今夏の北極域は記録的な暑さとなり、ロシア近海を中心に海氷が例年以上に融解。9月に観測された北極海海氷域の年間最小値は355万km2で、1979年の観測開始以降2番目に小さい面積となった。過去最小だった2012年は巨大低気圧が影響したもので、高温が要因だった中では今年が最小となる。

<8月1日に撮影した衛星写真。ヴィルキツキー海峡周辺に海氷がないことが確認できる>
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北極海航路は、ロシアに接するラプテフ海・東シベリア海で海氷の融解が例年以上に早く進み、8月2日には北東航路(ロシア側)が史上最速で開通。14日程度しか開通しない年もある中で開通状態は10月28日まで続き、開通期間は過去最長の88日間となった。

一方、北西航路(カナダ側)は、カナダ多島海で海氷が残るエリアがあったため、今年の開通はなかった。

北極海航路の航行数については、過去最高の1003隻がロシアのNSRA(The Northern Sea Route Administration)へ通行を申請。このうち何隻が実際に航行したかは不明だが、ウェザーニューズによると同社が提供する北極海安全航行支援サービス「Polar Routeing」の利用者では、コロナ禍の影響から申請した半数程の航海数となったもようだ。

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