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国交省/海運モーダルシフト大賞に五十鈴東海と日通

2021年03月25日/3PL・物流企業

国土交通省は3月25日、海運モーダルシフト大賞の大賞2者、優良事業者12者を発表した。

国土交通省では、2008年度より、陸上輸送中心の物流システムから輸送効率に優れた海上輸送へとモーダルシフトし、環境負荷の低減に特に貢献したと認められる事業者をエコシップ・モーダルシフト優良事業者として表彰しているが、昨年度から、革新的な取組等に対して、海運モーダルシフト大賞を設けたもの。

海運モーダルシフト大賞となったのは、五十鈴東海と日通名古屋南支店名古屋製鉄事業所。

概要は、五十鈴東海が、2018年に東北の自動車部品の原料となる「薄鋼板」の供給を開始。この輸送は地球環境を考える大手自動車メーカーへの原料供給であることや、今後東北地区への輸送量増加を鑑みて、同社では「地球環境や遠隔地納入を考慮した輸送形態の確立」が必要と判断し、モーダルシフト実現に向けて本格的な検討を開始した。

物流事業者からの提案を受けて、製品輸送の大半は「名古屋港~仙台港」を利用したフェリー輸送へ切り替える事とした。また更なるCO2削減効率を向上させるため、従来岐阜と静岡の異なる出荷拠点で加工されていた製品を名古屋港までの輸送距離を考慮し、陸上走行距離が短い岐阜の拠点の出荷割合を増やし大幅なCO2削減に加え乗務員の拘束時間の大幅な縮減を実現した。

日本通運は、東北向け輸送サービスの実施にあたり、開始当初からトラックによる陸上輸送の他に環境問題や乗務員不足に対応するため、無人化が可能なセミトレーラーによるフェリーを利用したモーダルシフトを提案。

またこの輸送にあたって、サイズの小さい切り板の集合体の「荷ずれ」を防止するため、出荷時の梱包方法や安全な積みつけ方法を独自に構築し荷主企業に提案。さらにサイズや重量の大きいコイル輸送においては専用の資材選定に加え、3軸の増トンセミトレーラーを導入するなど荷主企業の出荷重量要望にも柔軟に対応できる体制を整え、安定したモーダルシフトを実現した。

なお、優良事業者には、「全農チキンフーズ・マキタ運輸」「おやつカンパニー・トランコム」「味の素・F-LINE」「ネスレ日本・鈴与カーゴネット」「モンデリーズ・ジャパン・鈴与食品物流事業部・鈴与カーゴネット」「オリオン機械・センコー」が選ばれた。

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