川崎重工業は5月6日、大型液化水素運搬船に搭載する世界最大容積(4万m3クラス)の貨物格納設備(CCS:カーゴ・コンテインメント・システム)を開発したと発表した。
<開発したCCS4基を搭載した大型液化水素運搬船のイメージ>
同設備は、-253℃に冷却することで体積を800分の1にした極低温の液化水素を大量に海上輸送するためのもので、大型LNG船と同等のタンク容積を確保した。
船体から独⽴した⾃⼰⽀持方式を採用し、極低温の液化水素積載時の熱収縮に柔軟に対応する構造を実現。
外部からの侵入熱により発生するボイルオフガス(BOG)を低減するための高性能断熱システムを採用しているほか、⾃然発生したBOGを船舶の推進燃料として有効利用する仕組みを取り入れている。
川崎重工は、同設備を4基装備した16万m3型大型液化水素運搬船の開発を、2020年代半ばの実用化に向けて進めている。
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