帝国データバンクは7月8日、全国企業倒産集計の2025年上半期報を発表した。
2025年上半期報によると、倒産件数は5003件となり3年連続で前年を上回った。上半期としては、2013年の5310件以来、12年ぶりに5000件を上回る高水準での推移となった。
業種別で「運輸・通信業」の倒産件数は2024年上半期が255件、2025年上半期は195件となり、60件の減少となった。全業種での「運輸・通信業」の構成比でも、2024年上半期が5.2%、2025年上半期が3.9%と減少している。
前年同時期よりも増加した業種は、「サービス業(101件増)」「建設業(69件増)」「小売業(49件増)」「不動産業(19件増)」の4業種で、特に「サービス業」は2000年以降で最多を更新している。
人手不足倒産は202件で、前年同期の182件から11.0%の増加となった。集計開始から初の200件超えとなり、過去最多を2年連続で更新している。
業種別では「サービス業(59件)」が最多で、「建設業(54件)」「運輸・通信業(30件)」がこれに続いた。
物価高倒産は449件で、前年同期の484件から7.2%減少した。上半期としては5年ぶりに前年同期を下回ったものの、2年連続で400件を超える結果となった。
業種別では「建設業(118件)」が最も多く、「小売業(90件)」「製造業(87件)」「運輸・通信業(61件)」が続いた。
原材料や燃料費高騰の要因を受けた一方で、人件費などの上昇に耐えきれずに倒産したケースも目立った。
倒産集計/「運輸・通信業」の倒産件数、7か月連続前年下回るが、人手不足深刻



