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セイノーHD/グループでがん検査の全国展開を輸送で支援

2021年05月24日/3PL・物流企業

セイノーホールディングスは5月24日、輸送グループ会社であるGENie(ジーニー)、セイノースーパーエクスプレスが、HIROTSUバイオサイエンスが開発した生物を用いたがん検査「N(エヌ)-NOSE(ノーズ) at home」の検体輸送を一括受託し、5月1日よりまずは東京都、名古屋市、大阪市など政令指定都市での輸送をスタートすると発表した。

7月末までに、全国47都道府県での展開を予定している。

<輸送スキーム図>
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配送スキームは、各都道府県に専用車両と、きめ細かな接客を得意とするスタッフ(ハーティスト)を通じ、個人宅から検体を回収し、検査施設まで安全で温度管理された状態(冷凍)で輸送を行う。

「N-NOSE at home」とは人工機器を凌駕する生物の驚異的な能力を活かした、世界初のがんの一次スクリーニング検査。線虫は、犬の約1.5倍の嗅覚受容体様遺伝子を持つため、より多くの匂いの識別が可能であると考えられており、最新の臨床研究において、がん患者の尿と健常者の尿を高精度に見分けるということが明らかになっている。

現時点では15種類のがん種に反応することが確認できている。また、がん患者を「がん」と判定する確率(感度)は86.3%となっている。HIROTSUバイオサイエンスは、尿で受検できる簡便さを生かすことでがん検診受診率の向上に寄与し、一人でも多くの方の健康を守るために、がんの早期発見・早期治療に繋げていくとしている。

なお、この全国展開で主要な輸送を担うGENieは、To C ラストワンマイルでの社会課題解決を目指し、処方薬の“即時”配送サービス「ARUU(アルー)」を 2020年12月26日より展開している。この配送スキームでは、要となる指令センターとして「ARUU」を活用している。「ARUU」は、薬局での待ち時間解消、人との接触リスク低減など、コロナ禍で顕在化した課題を解決するサービスとして調剤薬局・ドラッグストアから多くの引き合いを得ており、GENieは食品宅配事業に並ぶ新たな事業の柱として医薬品配送事業の成長を目指している。

HIROTSUバイオサイエンスは、簡便で安価、苦痛がなく、高精度に早期発見が期待できる線虫を利用したがん検査「N-NOSE」を提供している。受ける時間がない、費用が掛かり経済的に不安などの理由で、日本のがん検診率は諸外国と比較して低いと言われており、HIROTSUバイオサイエンスは、がんに対するリスク管理意識を高め、一連のがん検診受診への足掛かり/きっかけを創出することを目指している。

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