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商船三井/プロペラ効率改善装置「PBCF」がギネス世界記録に認定

2021年12月24日/IT・機器

商船三井のグループ会社の商船三井テクノトレードが販売するプロペラ効率改善装置「PBCF」(Propeller Boss Cap Fins)が、「最も販売されている船舶用省エネ装置ブランド(累計個数) / Best-selling energy-saving ship appendage brand (cumulative)」としてギネス世界記録に認定され、12月23日に公式認定証が授与されたと発表した。

<PBCFの効果>
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<プロペラに装着されたPBCF>
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「PBCF」は商船三井、西日本流体技研、ナカシマプロペラ(開発当時の社名はミカドプロペラ)が1986年に共同開発し、翌1987年に商船三井にて販売を開始した。2000年からは、商船三井テクノトレードに業務移管し、現在まで同社がPBCFの販売を行っている。

プロペラのエネルギー損失要因として殆ど注目されていなかった プロペラ後方に発生するハブ渦に着目し、渦を消すことで無駄に捨てられていたエネルギーを回収し燃費を改善する装置として、世界で初めて製品化されたもの。

その後、国内外の船主・運航者から幅広くその効果が認められた結果、順調に販売実績を伸ばし、2006年に販売実績1000基、2011年に2000基、2015年に3000基を突破した。2017年には、商船三井テクノトレード、商船三井、三井造船昭島研究所の3社での共同研究成果を生かし、それまでの「PBCF」に改良を加えて省エネ効果をさらに向上させた「新型PBCF」の販売を開始した。

2021年には、累計販売実績3800基超(採用隻数としては3600隻超)を達成し、販売開始から約35年経った現在に於いても、船舶の省エネ装置としては異例の売れ行きを誇り、ベストセラーとして確固たる地位を築いている。

「PBCF」の搭載による燃費向上によって、船舶からのCO2排出量も削減することができ、環境負荷軽減にも寄与する。これまで累計で、約4600万トンのCO2排出量削減に貢献したと算出している。

現在は、船尾フィン、ダクトや舵バルブ等、他省エネ装置とのハイブリッド化の研究を進めており、模型を用いた試験において相乗効果を確認するなど、世界初のプロペラ効率改善技術を創り出した確かな技術力と、約35年の間に培った経験を活かし、「PBCF」は日々進化を続けている。

商船三井グループは、「商船三井グループ 環境ビジョン2.1」において、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目標としている。この取り組みを含め、130年以上の歴史で培ってきた海技力を活かして「さらなる省エネ装置技術の導入」戦略を推し進め、船舶の燃費改善および環境負荷低減に貢献していくとしている。

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