NIPPON EXPRESSホールディングスは2月1日、グループ会社のNX国際物流（中国）が、中国最大の港湾運営会社である上海国際港務（集団）傘下の上港集団物流と協業し、フォワーダーとして初めて上海における国際混載トランシップ（コンテナを積み替え、再混載を仕立てる）のサービスを開始したと発表した。
＜国際トランシップサービスのイメージ＞
上海での国際混載トランシップサービスは、スペースの確保が難しい仕向地への出荷がある顧客へ、世界各国で500以上の航路がある上海の港を活用し、東南アジアをはじめとした各国からのトランシップ貨物と中国国内の輸出貨物を効率的に積載することで、リードタイムの短縮とコストの低減を実現するサービス。
従来、上海でトランシップする場合は、フォワーダーの保税倉庫で積み替え作業を行う必要があり、貨物の移動と税関手続きに時間がかかっていた。
今回、NX中国は上港集団物流と協業し、フォワーダーの保税倉庫を経由せずに上海コンテナヤードに隣接する同社の専用倉庫を利用する新たなトランシップサービスを開発し、トランシップに関わるリードタイムの短縮とコストの低減が可能となった。
また、現在、特に北米航路のスペース確保が難しい状況となっているが、上港集団物流との連携によって上海国際港務（集団）と船社間で合意した北米航路のスペースを利用し、東南アジアなどの各地域から北米向けスペースが不足した場合のBCPソリューションとして利用することが可能となる。
■トランシップ作業のリードタイム
貨物到着（N）－D／O 切替（N+1）－貨物入庫（N+2）－国内輸出貨物とコンバイン（N+4）－本船出港（N+6）
■航路例
ルーティング1：ポートクラン→上海→日本各港
開始時期：2022年1月
ルーティング2：フィリピン→上海→北米各港
開始時期：2022年2月
■上海港国際混載センター
所在地：上海市港建路1号
