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野村不動産HD・沓掛社長/物流施設選定、最後の決め手は「賃料」

2022年07月13日/SCM・経営

野村不動産ホールディングスは7月13日、都内でグループの記者懇談会を開催。野村不動産ホールディングスの沓掛(くつかけ) 英二 社長・グループCEOが、4月に策定した2030年度までの新中長期経営計画について説明した。

<野村不動産ホールディングスの沓掛 英二 社長・グループCEO>
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沓掛社長は、2019~2021年度までの前計画期間について、「コロナ禍に対応した経営で住宅や都市開発など各部門が成長し、事業利益で過去最高を更新した」と評価。そのうえで、次の10年に目指す姿として、「人々のさまざまな生活(Life)と、一人々々が過ごす時間(Time)の2つを軸に、新たな価値を創造するLife&Time Developerへの変革を目指す。多様化する価値観に対応するため、会社も変化していく必要がある」と語った。

新中長期経営計画では、「高い利益成長」と「高い資産資本効率」の実現を目指し、財務目標として2030年度に1800億円以上の事業利益(2021年度実績927億円)、年平均利益成長率8%水準を掲げる。成長に向けた重点戦略の一つには、国内デベロップメント事業(住宅部門、都市開発部門)のさらなる拡大を挙げており、住宅部門には2030年度までに2兆6000億円、都市開発部門には2兆5000億円を投資する。

<5月に満床で竣工を迎えた「Landport上尾II」>
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都市開発部門はオフィス事業、商業事業、ホテル事業、物流事業、フィットネス事業を擁しており、このうち2030年度の事業利益の目標達成に向けては、オフィスビルと物流施設を中心に開発を拡大。物流施設では、EC化の加速による物流拠点ニーズの高まりを背景に、高機能型物流施設「Landport(ランドポート)」シリーズの開発を進める。

同シリーズの開発を主導する野村不動産 都市開発部門長の芳賀 真 専務執行役員は、「消費地への近接性で物流施設の需要が決まる。そのため、首都圏を最優先とし、人口が集中する東海や福岡などの地方中核都市でも施設開発に取り組む。首都圏では、ラストワンマイル配送拠点として都市型施設のニーズも新たに生まれており、こうした物件も検討していく」と、今後の事業方針を語った。

また、物流不動産の市況感については「少なくとも、今後2~3年は物流施設が不動産会社の収益を支える柱になる。施設の大量供給が続いているここ数年の状況から成長速度が多少落ちたとしても、高機能型の物流施設に対するニーズは当面続くと見ている。足元でも物流施設は他の不動産セクターと比べて契約までのスピードが圧倒的に早く、竣工前から施設が埋まっている。決して楽観はしないが、他の不動産セクターと比較して優位な立ち位置にある」と、見解を述べた。

なお、物流不動産の市況感については、野村不動産ホールディングスの沓掛社長も「EC市場の拡大で物流施設の需要も拡大しており、物流用地の取得に過熱感が出ている。デベロッパーが増加しているうえ、商社等も参入し、競争が激化。空中戦が繰り広げられている」とコメント。

そのうえで、「テナントが物流施設に求める付加価値は『利便性』『労働力』『賃料』で、このうち競争の激化が進んだ末に最後に決め手となるのは賃料だ。建設費は高止まりしているため、開発コストを抑えるためには土地をいかに上手く取得するかが重要になる。野村不動産は農地転用等の手法を用いて土地の開発から着手しているため用地の取得費用を抑えることが可能で、賃料が下がっても利益を出せる仕組みができている」と、自社の優位性を強調した。

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