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日本郵船/4隻目のLPG燃料大型LPG・アンモニア運搬船建造を契約

2022年08月04日/IT・機器

日本郵船は8月3日、LPG(Liquefied Petroleum Gas、液化石油ガス)も燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載した、同社として4隻目となるVLGC(Very Large Gas Carrier、大型LPG・アンモニア運搬船)を、川崎重工業へ発注したと発表した。

同船は川崎重工業坂出工場で建造され、2025年の竣工を予定している。

日本郵船は、海上、陸上、ターミナル等のモードを問わず、モノ運びを通じてGHG(温室効果ガス)排出を低減し、顧客のサプライチェーンに還元していく取り組みを対象としたESGブランド「Sail GREEN」を展開しており、今回の取り組みもその一環。

<Sail GREENロゴ>
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同船は、これまで同社が発注している3隻目と同様に、LPGのほかアンモニアを積載することが可能で、多様なトレードパターンに柔軟に応えるため、貨物タンクごとにLPGとアンモニアを分けて相積みにすることもできる仕様。

アンモニアは、化学原料や肥料原料として使用されるだけでなく、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しない将来のゼロエミッション燃料としても注目されている。

さらに、同船はLPG二元燃料エンジンに加え、軸発電機を採用しており、航海中に主機からプロペラに繋がる軸の回転を利用して発電することことにより、通常航海中のディーゼル発電機稼働を停止することができるため、少量のパイロット燃料の使用を除き、完全LPG燃料航行を実現することが可能となる。

LPGを燃料として使用する場合、同社の燃料油焚きの従来船に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)が95%以上、CO2が20%以上削減されることになる。これは、2020年1月から強化されたSOx排出規制のみならず、LPG船においては2022年4月以降の建造契約船から適用されるCO2排出量規制のEEDIフェーズ3にも適応している。

なお、同船は、将来的にアンモニア燃料を使用するために日本海事協会(ClassNK)発行のガイドラインに従った準備設計を実施したVLGCとして、日本海事協会(ClassNK)から船級符号が付与される見込み。

■概要
全長:約230.00m
型幅:37.20m
深さ(型):21.90m
夏期満載喫水(型):11.65m
積載容量:8万6700m3

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