帝国データバンクは8月19日、グッドビリーブ等4社が8月15日に大阪地裁より、破産手続き開始決定を受けたと発表した。
<グッドビリーヴ 本社事務所>
グッドビリーヴは、2004年1月に設立した運送取次業者。顧客の物流全般を包括的に請け負う3PL(サードパーティーロジスティクス)事業者として、西日本エリアを主体とした全国の食品スーパーやディスカウントストア、食品商社、食品メーカーなど食品関連企業を主要顧客に掴み、商品運送から保管、ロケーション管理、ピッキング作業、食品加工などの物流関連業務を受託していた。
東北から九州地域にかけて15以上の物流センターを整備して業容を拡大し、2017年12月期は年収入高約105億2600万円(同社公表による)を計上した。
その間、グッドビリーヴホールディングスを筆頭とする持ち株会社制へ移行し、2018年には同業者を買収するなどグループとして事業拡大を推進していたが、過剰な有利子負債を抱えるなか、2019年に入り取引金融機関との追加資金調達交渉が難航し、急速に資金繰りが悪化。同年10月には取引金融機関に対して返済猶予(リスケジュール)を要請していた。
さらに、その交渉過程で過年度での粉飾決算が発覚。信用が失墜し、再建に向けた事業計画を提示したものの、金融機関からの同意を得られず、一部金融機関が債権をサービサーに売却するなどの動きが相次いだ。その後、業務面でも取引解消の動きが相次ぎ、業容縮小を余儀なくされていた。
そして、新型コロナウイルスの影響により赤字決算から脱却できず、昨今の原油価格高騰などの事業環境悪化の影響もあって再建の見通しが立たなくなり、2022年7月31日に事業を停止していた。
負債はグッドビリーヴが約57億8900万円、グッドビリーヴホールディングスが約21億8000万円、ウィズキャリアが約4500万円、GBコールドラインが約2億5800万円、4社合計で約82億7200万円だが、今後変動する可能性がある、としている。