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Thinker/近接覚センサーを搭載した“考える手”の協働ロボット

2022年09月29日/IT・機器

大阪大学基礎工学研究科システム創成専攻の小山佳祐助教が開発した「近接覚センサー」を活用してソリューション提案や開発支援、プロダクト開発・販売などを行う大阪大学発スタートアップ「Thinker」をこのほど設立した。

<「近接覚センサー」イメージ>
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<動く対象物をセンシングすることで把持部が追従する動画>

Thinkerの近接覚センサーは、対象物との距離と傾きを同時に計測することができる技術。これを用いることで、瞬時にモノの大きさや形状を把握できるだけでなく、ビジュアル情報としては捉えづらい死角部分や透明物質、鏡面の計測もでき、「ロボティクスの最後の砦」とされてきたロボットマニピュレーション(ロボットを用いて、何かを操作したり、取り扱ったりすること)に革新的な進歩をもたらすことが可能となる。

Thinkerでは、まずはロボットハンドへの近接覚センサの搭載を提案。独自のAI技術との組み合わせにより、バラ積みされていたり、形が不揃いだったりするモノを、みずから感知して、考えて、ピックアップできる協働ロボットとすることで、現場への導入・普及に取り組んでいくとしている。

なお、「近接覚」とは、視覚とも触覚とも異なるモノの認知方法で、見たり、触ったりせずに認知することから「人間にはない感覚」とされている。大阪大学基礎工学研究科システム創成専攻小山佳祐助教の技術シーズを基にした Thinkerの近接覚センサーは、対象物との距離と傾きを同時に計測可能。独自の高速・高精度 AI 技術と組み合わせることで、従来の産業用ロボットでは難しいとされていた現場に応じた臨機応変なピックアップや、ティーチング負担の軽減を可能にする。

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