NIPPON EXPRESS ホールディングス（HD）は5月22日、同社の連結子会社である日本通運と名鉄運輸との資本業務提携の強化に向けて、名鉄運輸の親会社である名古屋鉄道と協議を開始することを決定したと発表した。
日本通運と名鉄運輸は2015年12月25日に資本業務提携契約を締結し、これまで特別積合せ運送事業（以下、特積み事業）の分野において、協業を推進してきた。具体的には、両社グループがそれぞれに輸送ネットワークを維持しながら、一部地域において集配の共同化、拠点の共同利用などを実施し、オペレーションの効率化を図るなど。
一方、昨今ではエネルギー価格高騰やトラックドライバーの慢性的な人手不足等の物流課題が顕在化し、国内人口の減少、産業構造の変化などの影響を受け、国内総貨物量は減少することが予想され、特積み事業の市場についても、総貨物量の大幅な増加は期待できない状況にある。
こうした経営環境変化に対する各種課題の解決とサービスレベルの向上を図るためには、両社グループの様々なリソースやノウハウなどの経営資源のさらなる相互活用が不可欠であると判断し、資本業務提携の強化について、両社グループで協議することとした。
主な協議内容は、両社グループの輸送ネットワークの共同化、情報システムの共同開発・共同利用、新たな輸送サービスの共同開発など両社グループの経営資源を相互に活用する取り組みの拡大のほか、特積み事業の統合についても一つの選択肢として、協議していく。
