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飯野海運/環境配慮型VLGCをBorealis社と長期用船契約締結

2023年05月24日/IT・機器

飯野海運は5月24日、高度かつ持続可能なポリオレフィン・ソリューション分野での世界的なリーディングメーカーであるBorealis社と環境配慮型VLGC「Oceanus Aurora」の長期用船契約を締結したと発表した。

< Oceanus Aurora DSME>
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この船は2021年に同社が発注し、2023年3月に竣工、同年5月14日に Borealis 社へ引き渡された。9万1000m3型のVLGCで、北米からKallo(ベルギー)、Stenungsund(スウェーデン)、Porvoo(フィンランド)など、欧州にあるBorealis社の各工場に主にプロパンやブタンなどの原料を輸送する。2016年から Stenungsund にエタンを輸送する二元燃料主機関搭載MGC(中型ガス船)「Navigator Aurora」につぐ、2隻目のガス船としてBorealis社の船隊に加わる。

また、二元燃料主機関により、液化石油ガス(LPG)または低硫黄燃料のいずれかを燃料として使用することができ、LPG燃料で発電可能なシャフトジェネレーターモーターシステムを搭載している。これにより、燃料消費量を削減し、窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、二酸化炭素(CO2)、粒子状物質など、船舶由来の大気汚染物質を有意に低減する。

なお、この船の環境フットプリント(稼働時に占有・消費する資源の多さなどを表す)は、Norsepower 社製のローターセイルという革新的な風力推進補助装置の設置により、さらに改善される(2024年4月-6 月に設置予定)。このローターセイルは、フレットナー・ローターの原理と現代の技術とを融合したもの。モーターで甲板上のローターセイルのシリンダーを回転させ、風と回転するシリンダーによるマグナス効果で、推進力を生み出す。ローターセイルは主推進システムを補完し、燃料消費量、排出量、運航コストの削減に寄与する。

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