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プロロジス/冷凍冷蔵対応、マルチユースな都市型物流施設公開

2023年06月08日/物流施設

プロロジスは6月8日、同社が東京都江東区辰巳において改修工事を行っていた「プロロジスアーバン 東京辰巳I」を、メディア向けに公開した。

同施設は、もと卸売り市場を展開するメトロ(ドイツ)の日本法人が店舗として使用していた建物(2010年竣工)。昨年、同法人が日本から撤退したためプロロジスが購入し改修を進めていた。商業施設を賃貸用物流施設にコンバージョンする取組みは、同社としては初の事例となる。

<プロロジスアーバン東京辰巳I>

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開発の決め手となったのは立地の良さ。東京駅から約5km、JR京葉線「潮見駅」から徒歩約10分圏内に位置し、首都高速9号深川線「枝川」出口から約1.5km、首都高速湾岸線「新木場」出口から約4.3kmと、都内全域へのアクセスに優れている。

<位置図>

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同施設は地上3階建て、全館空調付きの冷凍冷蔵対応のマルチテナント型物流施設。敷地面積は5800m2、延床面積は8200m2、最小賃貸規模は約600坪。もともと倉庫型の店舗だったことから、第1期工事として外壁やエントランス、配電設備等共有部分の改修を中心に行った。1階フロアは空調付き、有効高さ4.5m、床荷重2.0t/m2。専用のトラックバース(2台)のほか、5基の人荷用エレベータや各階アクセスが可能なスロープを備えている。

<フレキシブルな使い方ができる1階フロア>

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<グレード感のあるエントランス>

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<5基の人荷用エレベーター>

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2階フロアも空調付きで、有効高さ4.25m(一部3.25m)、床荷重0.29t/m2。1階・2階にトラックバースがあり、2階には一部に排水設備があり、キッチンなど水回りを設置できるのが特徴だ。

3階フロアは、空調付倉庫のほか冷蔵室、冷凍室エリアを備えている。有効高さは2.9m、床荷重は0.4t/m2。屋外には専用の荷捌場、屋上には駐車場があり、1階部分とあわせて約80台が駐車可能だ。

<荷捌場>

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<3階フロアの冷蔵庫室>

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<広々とした屋上駐車場、スカイツリーも見える>

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同施設は現在、1階部分の工事をほぼ完了し、9月から入居可能予定。リーシング状況について同社の加藤晋二郎 ディレクターは、「首都圏へのラストワンマイルや飲料系の配送会社など、多くの引き合いをいただいている」と話す。2階、3階部分については今年12月以降入居可能予定で、冷凍食品会社等が検討中だという。

プロロジスアーバンは、ECの拡大を背景にニューヨークやパリなど人口集積都市において効率的な配送を展開するために展開しているブランド。同社として「プロロジスアーバン東京辰巳I」は6棟目の開発となる。

同社の栗原祥之 開発部長は「都心型物流拠点としてのラストワンマイル配送拠点のみならず、倉庫を備える大規模オフィスや医薬品の保管、撮影・配信スタジオ、研究施設、セントラルキッチン等、マルチユースに対応できる。倉庫とオフィスの中間のニーズをとらえ、かつグレード感のある施設は、なかなかない」と自信をのぞかせる。

ただ、従来の物流施設の枠を超えた新たな活用を、今後テナント側にどうアプローチしていくか、というのも課題だ。内覧会後の座談会では、昨今の建築費高騰や物流施設市場動向、2024年問題対応について等、さまざまな質問がよせられた。

<山田御酒 会長兼CEO>

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山田御酒 会長兼CEOは、今後のかじ取りについて「建築費がいつ落ち着くかわからないが、落ち着かない限り、着工を見合わせるケースも増えていくのでは。物流施設も選ばれる時代になる。我々は、専門デベロッパーとして、今までもこれからもお客様のニーズに応えていく。2024年問題にも、共同配送実行などを以て貢献していきたい」と語った。

■プロロジスアーバン東京辰巳I
所在地:東京都江東区辰巳2丁目4-10
敷地面積:5848.43m2
延床面積:8358.56m2
構造:S造/地上3階建
建物竣工:2010年10月
リニューアル工事完了予定:2023年11月末

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