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景気動向調査/景気は5か月ぶりに悪化、運輸・倉庫も悪化

2023年07月05日/調査・統計

帝国データバンク(TDB)は7月5日、「TDB 景気動向調査(全国)― 2023年 6月調査 ―」を発表した。

<全国の景気DI>
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それによると、6月の景気DIは前月比0.4ポイント減の45.0となり、5 か月ぶりに悪化した。景気は、長びく人手不足やインフレ傾向などがマイナス要因となり、回復傾向が一時的にストップした。今後は、ポストコロナへの対応を進めつつ、緩やかに回復しながら推移していくとしている。

業界別の「運輸・倉庫」は、景気DIは42.2と、前月比1.2ポイント減。4か月ぶりに悪化。「燃料高、ドライバー不足が強く影響している」(一般貨物自動車運送)というように貨物輸送を中心に燃料費の高騰や人材確保に苦戦している。

さらに整備部品の高騰も下押し要因となった。また「円安と中国経済の低迷で、輸入貨物の取り扱い量が前年に比べ3割ダウンしている」(港湾運送)といった声も聞かれた。

具体的な「運輸・倉庫」の企業の景況感の声では、現在については、「運送・物流業界は価格転嫁ができていない状況。荷主の立場が強い状況であり、値上げが厳しい(組立こん包)」、「運送需要が回復しない。燃料高、ドライバー不足が強く影響している(一般貨物自動車運送)」、「輸入貨物の取り扱い量が2022年に比べて3割ダウンしている。原因は円安と中国経済の低迷と思われ、長期化すると言われている(港湾運送)」となっている。

また、先行きについては、「消費の回復および東南アジアからの輸入量の増加による好影響(冷蔵倉庫)」、「半導体不足が解消されてくることによる自動車の生産回復にともない、当社の自動車関連の仕事は復調を予想(普通倉庫)との明るい傾向もあるが、「2024年問題への対応が間に合っていない。輸送料金の値上げは立場の弱い中小企業では商談しにくい(一般貨物自動車運送)」と、引き続いて運賃交渉で苦戦する様子が表れている。

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