アスクルとbooost technologiesは8月31日、アスクルが運営するEC事業におけるサプライチェーン全体のCO2排出量削減を目的とし、CO2排出量算定ツールを活用したScope3の削減への取り組みを業界に先駆けて本格始動すると発表した。
アスクルにおけるCO2排出量は、全体の99%がScope3であり、その中でも仕入商品によるものが75%と大部分を占めているのが現状。そこで商品のCO2排出量に注目し、まずはアスクル事業で取り扱うPB商品のCO2排出量算定から開始することとした。
商品のCO2排出量を見える化することにより、アスクルとサプライヤーは各商品のCO2排出量の削減に向けた具体的な検討につながり、顧客には環境配慮商品を選定する際のサポートになる。
この取り組みでは、効率的かつ正確なCO2排出量の算定を行うためにbooost technologies提供のサプライチェーンCO2排出量見える化ツール「booost Supplier」を導入し、サプライヤーから収集したデータを活用する。
「booost Supplier」は各サプライヤーにアカウントを付与し、アスクルに納入した商品を構成する材料や加工(製造)の活動量登録と排出原単位選択を行うことで、商品ごとのCO2が算定できる。サプライチェーンの各工程のデータを細かく収集できることはもちろん、サプライヤーへの回答依頼、回答の入力作業、確認、分析がしやすく、効率的にCO2排出量を算定することができる。サプライヤーから収集したデータは、booost GX上でサプライヤー全体のCO2排出量として確認することができ、CO2排出量削減に向けた改善につながる。
今後は、2023年9月からパイロットサプライヤー10社に向けて「booost Supplier」の導入説明会ツールへの入力を開始。順次他のサプライヤーにも展開していきたいと考えている。