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日本通運/JR貨物と山陽線不通時のバックアップ輸送スキーム構築

2023年09月05日/3PL・物流企業

日本通運は9月5日、日本貨物鉄道(JR貨物)と協力し、豪雨災害が頻発している山陽線区間のバックアップ輸送体制として、広島県大竹市に中継拠点(日本通運広島支店大竹営業課 以下、NX 大竹)を設定し、岡山貨物ターミナル駅から北九州エリアの各駅を、トラックで代替輸送する新たなスキームを構築したと発表した。

<スキーム概念図>
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<NX大竹での作業の様子>
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特徴には、広島県大竹市に中継拠点を設置することで、岡山県と北九州エリア間の山陽線・鹿児島線をカバーし、災害による鉄道不通が発生しても、速やかなバックアップ輸送が可能となる。

岡山貨物ターミナル駅と北九州エリアの3駅(福岡・鳥栖・北九州の各貨物ターミナル駅)から出発したコンテナ専用トラックが、NX 大竹でそれぞれのコンテナを載せ替え、輸送する。

また、トラックの日帰り輸送が可能となり「物流の2024年問題」に対応。ドライバーの宿泊手配やトラックの駐車スペースの確保などが不要なため、バックアップ輸送の初動を迅速化できる。

これにより、本年7月の豪雨災害時における山陽線の不通(7月8日から20日までの期間、厚狭駅から小野田駅間)において、初めてこのバックアップ輸送スキームを用い、7月12日から21日までの間に鉄道コンテナ74個を輸送した。

今後、岡山県から北九州エリアの区間に続いて、関東から関西の区間においても、中継拠点を設定したバックアップ輸送スキームの構築を計画している。

また、日本通運とJR貨物は、地球環境の保護と持続可能な物流の推進を共通理念として、鉄道輸送におけるバックアップ体制を強化し、顧客のサプライチェーンの維持と安定に貢献する。

さらに、この輸送スキームの構築により、代替の輸送ルートや輸送モードの活用と組み合わせによるBCP対応ソリューションを提供し、顧客の事業継続を支えていくとしている。

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