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国際物流総合展/2024年問題解決へ知恵と技術が集結、401社出展

2023年09月13日/SCM・経営

「国際物流総合展2023 第3回INNOVATION EXPO」が9月13日、東京ビッグサイトで開幕した。

9月13日~15日の3日間開催される同展示会には、401社/1230ブース(8月30日時点)が出展し、過去最大規模となる。今回は、来る「物流の2024年問題」の解決をテーマに、内外の最新物流機器・システム・情報等のソフトとハードを西1~4ホールに集結した。入場登録者数は約3万人。

<会場となった東京ビッグサイト>
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<初日の会場内の様子>
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<主催者パビリオン特別展示>
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まず、目を引いたのは、会場へ入ってすぐの特設会場に設けられた主催者パビリオン特別展示。「2024年のその先へ~フィジカルインターネットによる未来への進化」をテーマに、主催者やスタートアップ企業による物流の将来を見据えた様々なソリューションが展示されている。

会場は1~4ホールに分かれ、ロジスティクス最適化ゾーン、輸配送効率化ゾーンなど各社の出展ブースがずらりと並ぶ。また、同時開催カンファレンスとして「ロジスティクスイノベーションフォーラム」も開催される。3日間にわたり物流DX や行政施策、リスクマネジメントといったテーマのもと、課題解決へのヒントとなる情報発信を行うほか、50セッションを超える「出展者プレゼンテーションセミナー」も見どころだ。

西1ホールでは、ギークプラスやラピュタロボティクスなどが実機を展示し、開場早々、多くの人で賑わっていた。また、三菱重工業・三菱ロジスネクストの共同出展ブースでは、開発中の新型無人フォークリフトによる無人オペレーションを初公開するとあって、ひと際注目を集めていた。

<開場後の西1ホールの様子>
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<三菱重工業・三菱ロジスネクスト展示ブース>
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公開したのは同社グループ独自開発の自律化・知能化ソシューション「ΣSynX(シグマシンクス)」を搭載したAGF-XとDECCOの2機種。DECCOは両社共同で開発を進めているコンセプトモデルで、AIが周囲の作業者を認識し、対人安全コミュニケーションがとれるのが特徴だ。

<「DECCO」は人とコミュニケーションできる>
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AGF-Xの特徴は、時速9kmという「有人フォークリフトに劣らない」(三菱重工 物流・冷熱・ドライブシステムドメインソリューション事業統括室 松尾淳 主幹部員)スピード感。デモンストレーションでは、実際の荷役作業が披露され、スピーディでなめらかな動きに驚かされた。

<無人フォークリフト「AGF-X」デモンストレーション>
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今回は、ロボット関連企業の展示も多く目立った。そんななか、プラスオートメーションのブースでは、プロの講談師を招いて「物流講談実演」に来場者から拍手喝采。展示テーマは「3坪で設置可能な自動仕分け機」。同一エリア内で異なるメーカーのロボットを一元制御するデモンストレーションを初公開した。「1つのメーカーだけでなく、安くて品質のいいロボットを組み合わせることで、コストを抑えながら効率化できる」(山田省吾社長)のが顧客側にとってのメリットだ。

<プラスオートメーションでは「物流講談実演」も>
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西2ホールでは、保管業務を効率化する自動倉庫システムや自動搬送ロボット(AGV)等、マテハン機器や梱包資材などが多く展示されていた。Exotec Nihonは、「柔軟で効率的な荷揃え/仕分けソリューション」をテーマに、Skypod ロボット・ラック・ステーションの実機と、洗練された GTPの倉庫ロボティクスソリューションを展示した。

<西2ホール「Exotec Nihon」の展示ブース>
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寺岡精工は「現場改革から目指す2024年問題解決“物流DX”を実現するピッキングソリューション」として、創業以来約100年培った“はかり”の技術とノウハウを生かしたピッキングカートを提案。多様化するニーズに応える「ピッキングカート」の新機種を初公開した。

<寺岡精工>
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ピッキングでは、THKの「ピッキングロボットハンドシステム」も注目を集めた。4指12軸の関節を持ったハンドは人の手を連想させ、器用に動く。指先に吸着パッドを装着した機種も披露された(近日発売)。

<THK「ピッキングロボットハンドシステム」>
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西3ホールでは、プロロジスやグッドマンジャパン、三井不動産、大和ハウスグループなど物流施設デベロッパーが多く出展していた。プロロジスは、全国の物流施設展開と2024年問題に資する拠点戦略について紹介。初出展となる霞ヶ関キャピタルは「冷やし倉庫、始めます」のキャッチコピーで開発中の冷凍自動倉庫をPRした。

<西3ホール「プロロジス」>
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<冷凍自動倉庫に注力する「霞ヶ関キャピタル」>
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西4ホールでは、2024年問題対策としてSHKライングループが、フェリー輸送で取り組む物流改革を提案。また、NXホールディングス(HD)は、モーダルコンビネーション型輸送サービス「Sea&Rail」やグローバルロジスティクスサービスを紹介。また、NECと共同で取り組む自律・遠隔により物流現場を進化させるロボットソリューションなどによる、未来の働き方を提案した。

<西4ホール NXホールディングスとNEC>
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このほか、日本パレットレンタル(JPR)では、パレット事業の特性を生かした共同輸送マッチング等3つのソリューションを中心に、2024年問対策を提案するなど、各企業がさまざまな角度から2024年問題をテーマに展示を行い、会場は多くの人と熱気にあふれていた。

■展示会概要
名称:国際物流総合展 2023 第 3 回 INNOVATION EXPO
テーマ:知恵と技術を集結し、2024 年問題を解決する
会期:2023年9月13日~ 9月15日 10時~17時
会場:東京ビッグサイト 西 1-4 ホール
主催: 日本産業機械工業会、日本産業車両協会、日本パレット協会、日本運搬車両機器協会、日本物流システム機器協会、日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会
展示規模:401社/1230ブース(共同出展者を含む) ※2023年8月30日時点
入場登録者数:3万名(予定)

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