日本物流団体連合会は3月5日、物流事業の海外展開に関する課題を官民連携で検討する第4回「海外物流戦略ワーキングチーム会合」を、2月20日に東京都内で開催したと発表した。
第一部の講演会では日本規格協会 システム系・国際規格開発ユニットの水野由紀子氏が登壇。「物流事業者/顧客における日本主導の国際規格策定」と題し講演。ワーキングチームメンバー以外も多数聴講し、Web参加を含めて合計62名が参加した。
主な内容は、物流分野の国際標準化の主な動きと、ISOでの国際標準化活動への参加に向けた基本的な標準化プロセスや参加方法の2点の把握・理解。このなかで水野氏は、日本が提案し幹事国・議長国となって進めたコールドチェーン物流規格のISO/TC315(専門委員会)や、中国の提案で2024年に設置されたイノベティブ物流の規格であるTC344などの例をもとに、標準化においても国どうしの利害・権益が無関係ではないこと等について解説した。
また第二部のワーキングチーム会合では、国土交通省 物流・自動車局 国際物流室の牧野武人室長が「最近の国土交通省の国際物流政策の取り組みについて」をテーマに、国際物流の多元化・強靱化に向けた実証調査事業の進捗について報告。このほか課題解決に向けた取組事例の発表も行われた。