日本高速道路保有・債務返済機構と中日本高速道路(NEXCO中日本)は9月19日、連名で三重県警察本部交通部高速道路交通警察隊に告発をおこなったと発表した。
経緯は、2023年3月27日に、伊勢湾岸自動車道 みえ川越インターチェンジ(IC)において、道路法第47条第2項に違反して大型トレーラを通行させた運転手を同法第104条第1号、当該違反走行の運行会社であるナニワ運輸企業組合を同法第107条に該当するものとして、三重県警察本部交通部高速道路交通警察隊に告発したもの。
今回の違反は、車両制限令で定められた車両総重量の一般的制限値25.00tを大きく超過する56.50tの大型トレーラを無許可状態で通行させていたことから、極めて悪質な違反であると考えている。
このような車両制限令違反車両、特に重量違反車両は、速度低下、操作性低下など、重大事故を誘発する可能性がある。また、例えば軸重20t車1台の走行が橋梁の床版に与える影響は、一般的制限値である軸重10t車約4000台の走行に相当するとされ、道路を著しく劣化させる要因となる。
そこで、中日本高速道路では、専門的に取締りをおこなう「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)を組織し、違反車両に対する指導、取締りをおこなっている。
さらに、取締り現場での直接指導以外にも、悪質違反者については、高速道路機構と高速道路6会社が連携して、連名による文書警告の実施や、車両制限令違反者講習会に悪質違反者(社)の責任者を招請して対面指導を実施するなど、違反撲滅に向けた取組みをおこなっている。
高速道路機構および中日本高速道路は、今後とも関係機関と連携を図り、道路法違反車両に対しては厳正に行政措置をおこない、安全で円滑な交通の確保に努めていくとしている。