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三菱HC、ビックカメラ、山善/ピースピッキングの自動化実証開始

2023年11月14日/IT・機器

三菱HCキャピタル、ビックカメラ、山善は11月14日、物流施設のピースピッキング工程で、人と協働するロボットの効果的な活用事例の創出に向けた実証事業を実施すると発表した。

同事業は、経済産業省による委託事業「令和5年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業」の採択を受けて実施。実証期間は11月から2024年3月までを予定している。

<実証事業で使用するロボット>
20231114biccamera - 三菱HC、ビックカメラ、山善/ピースピッキングの自動化実証開始

同事業では、まず、ピースピッキング工程で協働ロボットの活用が期待される複数のユースケースで、さまざまな商品や作業に対する柔軟性・安全性の確保と、投資効果を高めるための環境整備項目を整理。その後、実際にEC事業を行うビックカメラの物流施設「船橋センター」(千葉県船橋市)でロボットの実証テストを行い、人とロボットの効果的な役割分担などの環境整備項目を検証する。

将来的には、物流施設内の各工程や作業に協働ロボットが柔軟に対応する新たな自動化サービスの構築を目指す。

<ビックカメラ船橋センター(在庫エリア)>
20231114biccamera1 - 三菱HC、ビックカメラ、山善/ピースピッキングの自動化実証開始

ピースピッキングは、倉庫内作業のなかでも作業人数が最も必要な工程で、需要が拡大するEC事業ではロボットによる同工程の自動化への期待が高まっている。一方で、形状の異なる商品に柔軟に対応する自動化技術を導入するためには、投資コストや導入環境の整備が課題となっており、同工程での物流ロボットの効率的な活用に向けて、ロボットと手作業の効果的な組み合わせ、使用環境・運用方法の標準化などの環境整備が求められている。

三菱HCキャピタルは、食品分野や施設管理分野でロボットフレンドリーな環境整備に向けた取り組みを進めているほか、工作機械などを用いたさまざまなファイナンスの提案で山善と連携し、協働ロボットビジネスでのレンタルも含めた協業を推進している。

同事業でも、ロボティクス領域の強固なパートナーシップやソリューション構築力を生かして実証を主導。ビックカメラのEC事業の知見と、山善の高度なシステムエンジニアリング力を融合し、物流分野でのロボットフレンドリーな環境の整備、持続可能な社会の実現に寄与するとしている。

■実証事業の概要
目的:物流倉庫内のピースピッキング工程における、協働ロボットを用いた人とロボットが協働する新たなユースケースの効果検証
場所:ビックカメラ 船橋センター
実施期間:2023年11月~2024年3月(予定)
「各社の役割」
三菱HCキャピタル:プロジェクト管理、成果の取りまとめ、使用する機器のレンタル
ビックカメラ:検証時のフィールド・データの提供、現場環境の構築
山善:ロボットの調達、現場調整、システムインテグレート、ロボットの安全教育

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